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米政府、ガザ地区での即時停戦を求める安保理決議案に、3度目の拒否権行使

米政府、ガザ地区での即時停戦を求める安保理決議案に、3度目の拒否権行使
UN News

国連安全保障理事会においてアメリカ代表は、アルジェリアが提案したガザ地区での停戦決議案に対し、拒否権を行使した。

 

「人質交渉に支障をきたす恐れ」

 

アルジェリアは2月19日、国連の安保理に対し、ガザ地区での「即時停戦」を求める決議案を提出したが、アメリカの国連大使が20日の採決で、3度目の拒否権を行使したため、否決された。

 

アルジェリアの決議案には13カ国が賛成し、イギリスは棄権。反対票を投じたのは、アメリカだけだった。

 

採決に先立ち、アメリカのリンダ・トーマス・グリーンフィールド国連大使は、現在ジョー・バイデン大統領が包括的な人質交渉の締結を目指して、イスラエルやエジプト、カタールと交渉を行っている最中であり、それに支障を与える可能性があるとし、次のように主張した。

 

「理事会が現在とっている行動は、これらの微妙な現在進行中の交渉を妨げるのではなく、役立つものであるべきであり、現在議題となっている決議案は、実際にはこれらの交渉に悪影響を与えると、我々は信じている。ハマスに人質解放を求める合意なしに、即時無条件停戦を要求しても、永続的な平和はもたらされない。むしろ、ハマスとイスラエルの間の戦闘が長引く可能性がある」

 

賛成した各国が米を批判

 

アルジェリアの決議案では、国際司法裁判所(ICJ)が1月にイスラエルに対して命じた暫定措置、つまり民間人の保護や人道支援物資の搬入、攻撃の緩和を実行するよう、求めていた。

 

アルジェリアのアマール・ベンジャマ国連大使は安保理において、「この決議案への賛成票はパレスチナ人の生存権の支持となる。逆に、反対票を投じることは、彼らに加えられた残忍な暴力と集団的懲罰を支持することを意味します」と訴えていた。

 

アメリカが拒否権を行使したことについて、中国の国連大使は「即時停戦を消極的に回避し続けることは、虐殺の継続にゴーサインを出したのと何ら変わらない」と批判。

 

賛成に回ったフランスのニコラ・ド・リヴィエール国連大使も、「現地の悲惨な状況を考慮すると、フランスは決議が採択されなかったことを、遺憾に思う」と述べた。

 

パレスチナのマンスール国連大使も「この拒否権行使によって、今日、イスラエルに与えられたメッセージは、殺人を犯しても今後も逃げ続けられる、ということだ」と非難した。

 

イギリス、イスラエルは擁護

 

一方、棄権したイギリスのバーバラ・ウッドワード国連大使は「この決議のように単に停戦を呼びかけるだけでは、停戦は実現しない。確かに、それは人質交渉を危険にさらす可能性がある。実際には停戦の可能性が低くなる可能性がある」とアメリカを擁護。

 

またイスラエルのエルダン国連大使も、「停戦はハマス存続というたった1つのことを達成するだけで、さらに多くのイスラエル人とガザの住人にとって死刑宣告だ」と述べた。

 

すでにアメリカは代替の決議案を提起しており、イスラエルに対し、可能な限り速やかに、「一時停戦」を求め、ガザ最南端のラファへの攻撃を進めないよう求めている。

 

ただしこの決議案については、少なくとも数日は採決されない可能性が高いという。(了)

 

出典元:The Guardian:US vetoes Arab-backed UN resolution demanding ceasefire in Gaza(2/20)

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