「合意に関係なく、ラファへ侵攻する」停戦交渉中にネタニヤフ首相が発言
現在、アメリカやエジプト、カタールが仲介役となって、ガザ地区での停戦に向けて、「ハマス」と交渉が行われている。
政権の右派メンバーと会談後
その交渉では、イスラエル人の人質の解放や、即時停戦に関して、「ハマス」側と新たな合意がなされたと報じられた。
しかしイスラエルのネタニヤフ首相は4月30日、「交渉が合意しようが、しまいが、われわれはラファ(ガザ地区南部)へ地上侵攻するだろう」と発言した。
この発言は、極右政治家のイタマル・ベン・グビル国家安全保障大臣を含む、連立政権の右派メンバーと会談した後になされたという。
すでにラファへの侵攻を強く主張してきた、グビル国家安全保障大臣は4月28日、ラファでの停戦と作戦中止は、ネタニヤフ政権の「解体」を意味すると脅していた。
ICCの逮捕状も影響を与えない
また現在、国際刑事裁判所(ICC)が、ガザ地区での戦争犯罪に関して、イスラエルのネタニヤフ首相などに、逮捕状を発行する構えを見せている。
しかしネタニヤフ首相は、逮捕状が出されても、ガザ地区における目標には影響を与えないとし、次のように述べたという。
「1つはっきりさせておきたいのは、ハーグ(オランダ)や他の場所でのいかなる決定も、人質全員の解放や、ハマスに対する完全な勝利、ガザ地区がイスラエルにとって脅威にならないといった保証など、戦争のすべての目標を達成するという、我々の決意を損なうものではないということだ」
また国際刑事裁判所がイスラエル政府関係者に逮捕状を発行すれば、歴史的規模のスキャンダルになるだろう、と述べた。
ラファへの空爆で2人の子供が死亡
ガザ地区南部のラファでは4月30日にも、イスラエル軍の空爆が行われ、少なくとも2人の子供が殺害された。
パレスチナの通信社「Wafa」によると、この空爆はシャブーラ地区の家を襲い、兄のカリーム・アメル・ジャラデ君と、その妹のモナさんの死亡が確認されたという。
またガザ地区中部のヌセイラトでも、イスラエル軍の砲撃が行われ、住宅が標的にされて3人のパレスチナ人が死亡した。亡くなった人のうち1人は、子供だったとされている。
アメリカのコロンビア大学では4月30日、学生が建物を占拠したのち、大学側はキャンパス内への立ち入りを制限した。その後、大学の広報は学生らに対し、「建物を占拠している学生は。退学処分を受ける可能性がある」と警告したという。(了)
出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: Netanyahu vows to storm Rafah regardless of deal(4/30)