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「孤立しても戦う」ネタニヤフ首相が発言、米政府の武器供与制限を受け

「孤立しても戦う」ネタニヤフ首相が発言、米政府の武器供与制限を受け
X_Prime Minister of Israel

アメリカ政府は、イスラエル軍がガザ地区南部のラファへ侵攻したことにより、武器供与を制限するとの姿勢を示したが、イスラエルのネタニヤフ首相は尚も、強気の姿勢を崩していない。

 

過去の禁輸措置にも言及

 

アメリカのジョー・バイデン大統領は5月8日、イスラエル軍が南部のラファで大規模な軍事作戦を開始した場合、イスラエルへの武器や砲弾の供与を制限すると明らかにした。

 

これに対してイスラエルのネタニヤフ首相は9日、演説を行い、「もし私たちが孤立しなければならないなら、私たちは孤立します。必要があれば、爪を使ってでも戦うつもりです」と述べたという。

 

また同首相は、76年前の建国当時も、禁輸措置が取られたことに言及。その上で「私たちは武器を持っていませんでした。(当時も)イスラエルに対する武器禁輸措置があったが、非常に強い精神力、英雄的行為、そして我々の団結によって、我々は勝利を収めた」と発言した。

 

 

しかしイスラエル軍の軍事力はアメリカの支援に支えられており、ガザ地区での戦闘を続けるには、アメリカの協力が欠かせないとも言われている。

 

武器制限を「再検討」するよう要請

 

一方、ユダヤ系アメリカ人の富豪は、バイデン政権の武器供与制限を非難。政府に対して「再考」するよう促した。

 

アメリカ・民主党への大口献金者である億万長者のハイム・サバン氏は、バイデン大統領への書簡の中で、イスラエルに2000ポンド(約900kg)の爆弾を送ることを「再検討」するよう要請。その上で、次のように訴えたという。

 

「ハマスを気にかけるイスラム教徒の有権者よりも、イスラエルを気遣うユダヤ人の有権者の方が多いことを忘れてはいけない。イスラエルだけでなく、これ(武器供与制限)は、私たちが政治的圧力に屈し、正しいことをひっくり返す可能性があるというメッセージを、この地域内外の同盟国に送ることになる」

 

サバン氏は今年の2月、バイデン大統領の再選を実現させるため、ロサンゼルスにおいて大規模な募金活動を主催し、「ハマスを打倒することが、バイデン大統領が取り組んでいる共通の目標だ」と述べていたそうだ。

 

UNRWAの事務所が放火される

 

東エルサレムでは、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の事務所が、イスラエル人に放火される事件が起きた。

 

放火したイスラエル人の一部は武装しており、敷地内が放火されたため、事務所は閉鎖を余儀なくされたという。

 

UNRWAのフィリップ・ラザリーニ事務局長は、「イスラエルの消防と警察が出動するまでにしばらく時間がかかったため、この火災は甚大な被害を引き起こした」と述べており、責任を問うよう呼び掛けた。

 

UNRWAの事務所は過去数カ月にわたり、定期的にイスラエル人から嫌がらせを受けており、職員は銃で脅され、施設も深刻な被害を受けてきたそうだ。

 

 

ガザ地区南部のラファ東部ではイスラエル軍の激しい砲撃が続いており、推定8万人のパレスチナ人が避難しようとしている。

 

またイスラエル軍はラファの検問所を占拠し、閉鎖したため、すでに3日間も人や人道支援物資の移動が禁止されているそうだ。(了)

 

出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: Troops met with Hamas fire in Rafah operations(5/9)

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