国連、子供に対し罪を犯す国として、イスラエルをブラックリストに追加へ
国連が、子供に対して罪を犯している国のリストに、イスラエルを追加する予定だ。
子供の保護に適切な措置を講じない国
イスラエルのギラド・エルダン国連大使によれば、国連は子供たちを紛争から保護するために適切な措置を講じない国として、イスラエルをブラックリストに加える予定だという。
そのブラックリストに関する報告書は、来週の金曜日に安全保障理事会に提出される予定とされている。
この報告書は、子供と武力紛争に関する調査を行う、国連の特別代表であるバージニア・ガンバ氏によって編集され、子供の殺害や傷害、性的虐待、誘拐または子供のリクルート、支援物資の拒否、学校や病院を標的にしていることなどを指摘しているそうだ。
1万5500人以上の子供が殺される
ガザ地区のメディアによれば、昨年の10月以来、イスラエル軍の攻撃により、1万5500人以上の子供が殺されたという。
また世界保健機関(WHO)は、ガザ地区にいるパレスチナ人の子供たち、5人に4人以上が、少なくとも3日に1日しか満足に食べていないと報告している。
イスラエルは反発、人権団体は歓迎
イスラエルのネタニヤフ首相は、ブラックリストに追加されることについて、声明を発表。「国連は、ハマスの殺人を支援する人々に加わり、自身を歴史のブラックリストに加えた」と非難した。
イスラエルのイスラエル・カッツ外務大臣は、「この決定は、すでに非常に緊張している、国連と我が国との関係に影響を与えるだろう」と警告している。
一方で、国際人権NGOの「アムネスティ・インターナショナル」や、「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」などは、この国連の決定を歓迎。
「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」の国連担当ディレクターのルイ・シャルボノー氏は、「子どもを傷つける国のブラックリストにイスラエルを追加するという国連の決定が真実であれば、それは完全に正当化されたステップだ」と述べている。
この報告書は6月18日まで公表されることはないが、イスラエルのギラド・エルダン国連大使は、前もって国連から通知されたとして、今回明らかにしたという。
ガザ地区では6月7日も、南部のラファやハンユニスなどでイスラエル軍の攻撃が続けられており、過去24時間で77人のパレスチナ人が殺害され、221人が負傷したという。
また昨年10月以来、殺されたパレスチナ人の数は3万6731人に上り、8万3530人が負傷したと報告されている。(了)
出典元:The Guardian:UN adds Israel to list of states committing violations against children(6/7)
出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: UN to add Israeli army to child harm blacklist(6/7)