トランプ氏、テイラー・スウィフトのディープ・フェイク画像を投稿
アメリカのドナルド・トランプ前大統領は先日、若者に人気がある歌手のテイラー・スウィフトさんのディープ・フェイク画像をSNSに投稿した。
支持を表明しているかのような偽画像
トランプ氏は先週末、自身が立ち上げたSNS「Truth Social」において、テイラー・スウィフトさんとそのファンが自身の大統領選挙への支持を表明しているかのようなAI生成画像を投稿した。
その画像は以前、偽情報を投稿してきた右派アカウントによって「X」に投稿されたもので、そこには「Swifties for Trump」のTシャツを着た笑顔の若い女性たちが、映っていた。
「Swifties」とはスウィフト・ファンという意味だが、テイラー・スウィフトさん自身は、トランプ氏への支持を表明していない。
さまざまなフェイク画像を投稿
トランプ氏は、SNSで日常的に生成AIのコンテンツを投稿しており、民主党全国大会で共産主義の集会を開くようなカマラ・ハリス氏を描いたAI生成画像や、彼を支持する「X」のオーナー、イーロン・マスク氏と踊るディープ・フェイク動画もシェアしている。
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) August 18, 2024
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) August 15, 2024
またトランプ氏は先週、ハリス氏の選挙集会の画像が、実はAIによって生成されたものだと主張。しかしその後、この画像が本物だと確認されたという。
AI生成コンテンツが選挙に影響を与えるとの懸念は、最近のAIブームを通じて根強く残っており、研究者らは長年、この技術によって偽情報の作成が容易になり、SNSにも偽のコンテンツが溢れる可能性があると警告してきた。
実際、すでにAI生成の偽情報は世界中の選挙で出回っており、動画や画像が対立候補への荒らし、偽の支持表明など、候補者にダメージを与えることを目的として使われているという。
そしてこのような偽情報が増えることにより、メディアに対する懐疑心を招き、人々が本物の画像や動画、音声ですらフェイクとして拒否する効果があると言われている。(了)
出典元:The Guardian:Trump posts deepfakes of Swift, Harris and Musk in effort to shore up support(8/19)