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イスラエルによるイランの核関連施設への攻撃、米大統領は支持しないと表明

イスラエルによるイランの核関連施設への攻撃、米大統領は支持しないと表明
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アメリカのジョー・バイデン大統領は、イスラエルがイランの核施設を攻撃することについて、支持しないと述べた。

 

核施設への攻撃は支持しない

 

10月1日、イランがイスラエルに200発近くの弾道ミサイルを撃ち込んだが、一部のアナリストらは、報復としてイスラエルがイランの核関連施設や、石油施設を攻撃する可能性があると指摘している。

 

アメリカのバイデン大統領は、大統領専用機「エアフォース・ワン」に搭乗する前、記者団からの「イスラエルが長年脅しをかけてきたイラン核施設への攻撃を支持するか?」との質問に対し、「答えはノーだ」と語ったという。

 

その上で「我々は、G7でイスラエルが何をするか、話し合うことになるが、7カ国全てがイスラエルは(イランの攻撃に)比例(相応)した対応をすべきだという点で、同意している」と述べたそうだ。

 

攻撃は「失敗」、しかし報復の権利がある?

 

イランは180発近いミサイルをイスラエル国内に向けて発射したが、ほとんど死者や負傷者については発表されていない。(パレスチナ人の1人の死亡が発表されているが、SNSの映像で流れたミサイルの着弾数を考えると、イスラエルとアメリカ政府が、死傷者数を隠蔽している可能性もある)

 

このことから、イラン側が4月の攻撃と同様、あえてイスラエルに大きな被害を出さないようにした可能性も指摘されているが、バイデン大統領はイランの攻撃が「失敗に終わった」と主張。イスラエルの防衛が成功したとの見方を示した。(SNSの動画に映ったミサイルの着弾数を見る限り、成功とはいえず、あえてそう主張している可能性がある)

 

ミサイル攻撃が失敗に終わり、防衛に成功したのなら、報復する必要もないと思えるが、バイデン大統領は、「イスラエルには報復する権利がある」と主張。さらに「イランはコースから大きく外れた」と非難し、「アメリカ政府は完全に、完全に、完全にイスラエルを支持する」と述べたという。

 

今年4月にイランがイスラエルを攻撃した時、アメリカ政府はイスラエル側に強く自制を求めたが、今回は自制を求めておらず、まず起こり得る結果を慎重に考慮するよう促しているようだ。

 

ただこれまでも度々、アメリカの大統領が反対を表明しても、イスラエルのネタニヤフ首相はほぼ無視し、自分たちの思うような攻撃を続けてきた。バイデン大統領の停戦案さえ、受け入れていない。

 

しかもバイデン大統領は、大統領候補のカマラ・ハリス副大統領と同様、アメリカによるイスラエルへの断固たる軍事支援に対し、すでに国内外で厳しい批判に直面している。

 

レバノン南部で交戦が続く

 

一方、レバノン南部では10月3日も、「ヒズボラ」とイスラエル軍との戦闘が続いており、「ヒズボラ」側は、南部のMaroun al-Ras村に侵入しようとしたイスラエル軍の部隊を攻撃。17名のイスラエル兵を殺害したと発表した。

 

またイスラエル軍も、レバノン中部や南部への空爆を続けており、3日には首都・ベイルートにあるChiya地区を攻撃。多数の住宅が標的にされ、完全に破壊されたという。

 

さらにイスラエル軍が、ベイルート国際空港付近にも空爆を行ったとの情報が流れている。

 

レバノンの保健省は3日、イスラエル軍の空爆により、過去24時間で少なくとも37人が死亡、151人が負傷したと明らかにした。(了)

 

出典元:REUTERS:Biden says US would not support Israeli strike on Iran nuclear sites(10/2)

出典元:Al Jazeera:Live: New Israeli strikes on Beirut, Hezbollah says Israeli troops killed(10/3)

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