約8000人の北朝鮮兵がウクライナとの国境沿いに駐留、米国務省
アメリカのアントニー・ブリンケン国務長官は、北朝鮮兵が、すでにウクライナとの国境付近のロシア領に配備されているとの見方を示した。
ロシアのクルスク州に派遣か?
ブリンケン国務長官は10月31日、ワシントンD.C.で韓国の外相・国防相らと記者会見を行い、北朝鮮がロシアに合計1万人の兵力を、まず極東の訓練基地に派遣し、その後大部分をウクライナと国境を接する、ロシアのクルスク州に派遣したと考えていると述べた。
またすでに約8000人の北朝鮮兵が、国境付近のロシア領に駐留しているとし、ロシア政府が、これらの兵力を「近いうちに」戦闘へ投入するため、準備をしているとの見方を示した。
さらにブリンケン国務長官は、北朝鮮軍が大砲やUAV(無人航空機)、基本的な歩兵作戦についてロシア軍の訓練を受けていると主張。これらの事実は、北朝鮮兵を前線で使用する意図を示していると述べた。
This is reportedly how North Korean soldiers are outfitted in Russian gear.
According to reports, this is the Sergievsky training ground in Russia’s Far East.
Soldiers from North Korea are fighting in Europe against a European country.
How will Europe react? https://t.co/IgoPAqqCOo pic.twitter.com/iMfAGZorEM— Anton Gerashchenko (@Gerashchenko_en) October 18, 2024
前線に北朝鮮兵が投入される
ロシアとウクライナとの戦争において、初めて外国の軍隊が投入されることになったが、これは朝鮮半島の北朝鮮と韓国との緊張の高まりに結びつく可能性があるという。
ただブリンケン国務長官は、記者会見で北朝鮮の兵士が投入されることについて、次のような見方を示した。
「ロシアが北朝鮮軍に頼る理由の一つは、自暴自棄になっているからだ。プーチン大統領は、自分がウクライナで作った肉挽き機(戦場)に、ますます多くのロシア人を投げ込んでいる。今、彼は北朝鮮軍に目を向けているが、それは明らかに弱さの表れだ」
またブリンケン氏は、この問題に関しては、中国に果たすべき役割があると指摘。米中外交官が「今週、力強い対話を行った」と述べた。
専門家らは、中国政府が東アジアの不安定化を招くと考えているため、ロシアと北朝鮮との緊密な軍事パートナーシップを承認しない可能性があると指摘している。(了)
出典元:The Guardian:About 8,000 North Korean soldiers at Ukraine border, says US(10/31)