「ハマス」が停戦と引き換えに、人質5人の解放を提案

イスラエル軍がガザ地区へ激しい攻撃を加える中、「ハマス」の指導者が人質を解放する意向を示した。
50日間の停戦と引き換えに解放
「ハマス」の交渉チームを率いるKhalil al-Hayya氏は3月29日、50日間の停戦と引き換えに、人質5人を解放する意向を示したという。
この決断は、エジプトとカタールからの提案を受け入れた結果とされ、「ハマス」側はイスラム教の祝日「イード・アル=フィトル」が3日間続く間に、人質5人を解放すると主張している。
その後、「ハマス」は、人質の映像を公開。そこにはイスラエル政府に対し、必死に解放を訴える男性の姿が映っていた。
イスラエルは10人の人質解放を要求
イスラエル側も、仲介国からこの提案を受け取り、協議を行ったあと、対案を伝えたという。
そもそもガザ地区には、当初人質にされた251人のうち、死亡したとみられる34人を含め58人が残っているそうだ。
そしてイスラエル側は、まだ生存している24人のうち、10人の解放を「ハマス」側に要求していた。
しかし基本的に、イスラエル側はドーハで行われているエジプトやカタール、「ハマス」との停戦協定交渉に積極的に参加していない、と言われている。
医療従事者ら14人の遺体を回収
その間にもガザ地区ではイスラエル軍の攻撃が続けられており、3月29日には少なくとも24人のパレスチナ人が殺害されたという。
また「イード・アル=フィトル」の初日である3月30日にも、イスラエル軍の絶え間ない砲撃により、子供や女性を含む少なくとも35人が死亡した。
さらに3月23日から行方不明となっていた14人の救急隊員らの遺体が30日、ガザ地区南部のハンユニスにあるナセル病院に運ばれた。
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目撃者によれば23日に、イスラエル軍がラファ市のタル・アス・スルタン地区で救急車を攻撃し、数多くの医療従事者を殺害したという。イスラエル側も29日、救急車を「不審車両」と考え、攻撃を加えたことを認めた。
パレスチナ赤新月社によると、回収された計14体の遺体には民間防衛隊の隊員や、パレスチナ赤新月社(PRCS)の医療従事者、少なくとも8名が含まれていたという。
国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)は、2017年以降、赤十字・赤新月社職員に対する最も致命的な攻撃だとし、イスラエルを非難。IFRCのJagan Chapagain事務総長は、次のように述べた。
「最も複雑な紛争地域であっても、ルールは存在する。国際人道法のルールはこれ以上ないほど明確だ。民間人は保護されなければならない。人道主義者は保護されなければならない。医療サービスは保護されなければならない」(了)
The @IFRC condemns the killing of eight @PalestineRCS medics in Gaza.
We are heartbroken. These dedicated humanitarians, killed while responding to the wounded, should have been protected.
We mourn their loss and stand with the Palestine Red Crescent.
Full statement:… pic.twitter.com/ohKLIjaW1O
— IFRC (@ifrc) March 30, 2025
出典元:The Guardian:Hamas reportedly agrees to release five living Israeli hostages for ceasefire(3/29)
出典元:Aljazeera:LIVE: 14 bodies of missing Gaza health workers, attacked by Israel, found(3/30)