イスラエル政府、ガザ地区を完全に占領し、パレスチナ人を強制移住か?

イスラエル政府が、今後ガザ地区を支配下に置き、住民を強制移住させる政策をとると報じられている。
まずは北部のガザ市を支配下に
イスラエルのメディア「Channel 12」によれば、ネタニヤフ首相は8月7日の閣議で、ガザ地区を完全にイスラエル軍の支配下に置く計画を提示する予定だという。
その計画では、まずイスラエル軍がガザ地区中部に、数週間かけてパレスチナ人を収容する施設を建設し、アメリカと連携して、北部のガザ市の住民を、そこへ強制的に移住させるそうだ。
そして全ての住民の移住が完了した後、イスラエル軍がガザ市に入るという。
またトランプ政権は、新たに10億ドルかけて、人道支援物資の配給所を建設する予定で、それと並行して、イスラエル軍はガザ地区との境界に作られたフェンスの周辺地域を併合する予定だとされている。
そして最終的には、ガザ地区全域を完全にコントロール下に置く予定のようだが、この計画について、イスラエル軍のトップ、Eyal Zamir参謀総長は反対しており、「ガザ地区の占領により、イスラエルはブラックホールに飲み込まれる」と表現した。
また専門家も、ガザ地区は1967年以来イスラエルの完全な支配下に置かれているものの、今回の「完全な占領」とは、さらなる地上作戦を行う意味だとして、大量のパレスチナ人を一カ所に集め、「ジェノサイドの中でも、最も血塗られた段階になる」と警告している。
44人のパレスチナ人が殺される
ガザ地区では8月6日も、イスラエル軍の激しい攻撃が続けられ、夜明け以降、44人のパレスチナ人が殺害されたという。
そのうち18人が、「ガザ人道財団」の配給所付近で殺されたそうだ。
またガザ地区南部のハンユニスにある赤新月社の本部もイスラエル軍の砲撃を受け、8階部分が狙われたと報告されている。
ガザ地区の保健当局によれば、8月6日も、新たに5人が飢餓と栄養失調により死亡し、これまでに飢餓関連で合計193人が亡くなったという。
さらに国連は、イスラエル軍が封鎖しているため、病院の燃料も不足し、100人以上の未熟児が生命の危険に曝されていると警告した。
そんな中、ヨルダンからガザ地区へ支援物資を届けようとするトラックを、イスラエル人らが妨害し、その様子がSNSに投稿されている。(了)
Illegal Israeli settlers attacked an aid convoy for the second time in days, delaying 30 trucks from Jordan on their way to Gaza. Video shows settlers chanting “may Palestine’s name be wiped out.” Jordan has condemned the assault. pic.twitter.com/H8bteaKOh7
— Al Jazeera English (@AJEnglish) August 6, 2025
出典元:Aljazeera:LIVE: Israeli blockade on fuel endangering 100 premature babies in Gaza(8/6)