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トランプ大統領が、左翼の「アンティファ」をテロ組織に指定

トランプ大統領が、左翼の「アンティファ」をテロ組織に指定
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アメリカのトランプ大統領は、「アンティファ」を主要テロ組織に指定すると明らかにした。

 

資金提供者への捜査を要求

 

「アンティファ」とは、極右団体や人種差別主義者、ファシスト、ネオナチに反対する左派運動とされている。

 

トランプ氏は先日、SNSに、「アンティファ」の活動に資金を提供している者を捜査するよう「強く勧告する」と投稿。次のように述べた。

 

「多くのアメリカ愛国者の皆様に、病的で危険な極左の災厄であるアンティファを、私が主要テロ組織に指定することを、喜んでお知らせします。アンティファに資金を提供している者に対し、最高水準の法的基準と慣行に従って徹底的な捜査を行うよう強く勧告します」

 

極右団体、白人至上主義者に対抗

 

「アンティファ」は、数十年前から存在しているが、2017年にバージニア州の町、シャーロッツビルで白人至上主義者の集会に抗議した女性が殺害された後、アメリカ各地で右翼団体と対立を繰り返してきたという。

 

「アンティファ」は現在も、インターネット上での激しい論争を行い、極右団体などとの物理的な衝突も発生している。

 

シャーロッツビルでの事件をめぐっては、当時大統領だったトランプ氏が、極右による暴力を十分に非難しなかったと批判された。

 

「アンティファ」の活動家には、無政府主義者や共産主義者、急進的社会主義者などが含まれており、反政府や反資本主義、性的マイノリティー(LGBTQ)支持、移民擁護といった価値観を広く共有しているという。

 

中央集権的な組織ではない

 

しかし「アンティファ」には指導者がおらず、会員名簿や組織構造を持たないため、専門家は、トランプ氏が実際に「アンティファ」をどのように標的にするのか、疑問を呈している。

 

アメリカ議会調査局が提出した2023年の報告書では、「過激な信念を持つことは、アメリカ合衆国ではそれ自体が犯罪ではない。なぜなら、それらの信念は憲法修正第1条によって保護されているからだ」と述べられ、次のように説明している。

 

「アメリカ政府は、国内テロ組織とみなす可能性のある特定のグループについて、正確かつ包括的で公的な説明を提供していない。このようにグループをリストアップすることは、憲法修正第1条で保護されている言論の自由、あるいは思想的グループに所属する行為を侵害する可能性がある」(了)

 

※「アンティファ」については、BBCジャパンの記事が詳しく伝えている。

 

出典元:ABC News:Trump says he’ll seek to designate antifa as ‘major terrorist organization’(9/19)

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