「心配していない」トランプ大統領、中国軍による台湾での大規模演習に見解

アメリカのトランプ大統領は12月29日、中国軍が台湾周辺で大規模な軍事演習をしていることについて尋ねられ、見解を述べた。
「習氏と素晴らしい関係」
トランプ大統領はフロリダ州で、記者団から台湾情勢について問われ、次のように答えたという。
「私は、習近平国家主席と素晴らしい関係を築いており、彼は(演習について)何も話していない。もちろん、私はそれ(演習)を目にしている。何も心配していない。彼らは20年間、あの海域で海軍の演習を行っている」
中国軍による軍事演習は12月29日に開始され、2日間に渡り行われた。今から約2週間前、アメリカ政府は、台湾に対して過去最大の111億ドル(約1兆7000億円)規模の武器売却を承認しており、このことについて、中国側は台湾を切り離す行為だとして激怒していたという。
「正義の使命2025」
中国軍は12月30日、台湾周辺の5地点の海空域で、10時間にわたる実弾射撃演習を開始し、午後6時まで行われたという。
この演習は「正義の使命2025」と呼ばれ、さらに演習地点を2つ増やしたことから、訓練範囲で過去最大規模となり、これまでの演習よりも台湾に近い海域で実施されたそうだ。
中国軍は30日、この演習に駆逐艦や爆撃機、その他の部隊が参加し、海上攻撃や防空、対潜水艦作戦の訓練を行ったと発表。「これは海空軍の連携能力をテストし、統合的な封じ込めと制御を図るためだ」と述べた。
専門家によれば、今回の演習は、台湾の武器備蓄を破壊し、日本や近隣の米軍基地からの補給を妨害するために、台湾を迅速に包囲するリハーサルの狙いがあるという。
一方、台湾の安全保障担当高官は、「これ(演習)は国際情勢に対する露骨な挑発行為だ」と非難。中国が「自らの思惑に沿って、国際秩序を改変しようとしている」と批判した。(了)
出典元:BBC:‘No worries’: Trump downplays Chinese military drills around Taiwan(12/30)
出典元:Reuters:China launches live-firing drills around Taiwan in its biggest war games to date(12/30)


























