米情報機関、イランは先制攻撃の準備をしていなかったと報告

アメリカのトランプ大統領は2月28日、イスラエル軍と共に、イランへの攻撃に踏み切ったが、その目的とは矛盾する報告が上がっていたことが明らかになった。
「先制攻撃の準備はしていない」
トランプ大統領は2月28日、国民に向けたビデオ演説で、「我々の目的は、イラン政権からの差し迫った脅威を排除することで、アメリカ国民を守ることだ」と述べた。
その上で、「この作戦を行っていなかったら、我々は1カ月以内に核兵器に直面していただろう」と述べたという。
またトランプ政権の高官も、イランがこの地域のアメリカ軍と同盟国に対して、先制攻撃を仕掛ける可能性があると述べていた。
しかし作戦の前、アメリカの情報機関は、イランがアメリカの権益に対する先制攻撃の準備はしていないと報告していたという。
IAEA「核兵器製造の証拠はない」
またトランプ政権やイスラエルのネタニヤフ首相らは、イランが核兵器の開発を準備していると主張し、今回の攻撃を正当化し続けてきた。
しかし国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は3月3日、アメリカとイスラエルの攻撃を受けるイランについて、「核兵器を製造している証拠はない」と明言した。
そもそもトランプ政権は昨年6月にも、イランの核施設を攻撃しており、その時、成果を強調し、無力化させたと主張していた。
イスラエルに引きずられて攻撃か?
さらにトランプ政権のルビオ国務長官は3月2日、イスラエルに引きずられる形で、アメリカ軍がイランへ先制攻撃を行ったと主張。次のように述べた。
「イスラエルの行動(攻撃)が、必ず起こると分かっていた。それがアメリカ軍への攻撃を誘発することも分かっていた。そして、彼ら(イスラエル)が攻撃を開始する前に、先制攻撃を仕掛けなければ、より多くの犠牲者を出していたことも分かっていた」
トランプ大統領は当初、イランの体制転換を狙うのが目的だとも述べていたが、その後、国防省のヘグセス長官は、体制転換が目的ではないと述べたという。
「戦争の根拠がコロコロと変わる」
このような状況を受け、民主党のチャック・シューマー上院議員は、トランプ政権がイラン戦争の明確な根拠を示していないことを批判。次のように述べた。
「もし戦争の根拠が強固であれば、その主張は一貫性があり、安定したものになるだろう。しかし、現状では根拠が時間ごとに変化している。今回の攻撃は、防衛的な性質のものだと聞いていた。その後、ルビオ国務長官は先制攻撃だと言った。それはどちらなのか?目的は体制転換?核兵器?ミサイル?祖国への差し迫った脅威?それとも、この地域への将来の攻撃を阻止するための先制攻撃でしょうか?」
その上でシューマー上院議員は「戦争の根拠がコロコロと変わる時、戦略は欠如している。何故なら、そもそも戦略がないからだ。そして、戦略が欠如すると、リスクは増大する」と警告した。(了)
出典元:ABC News:Iranian foreign minister says ‘US has entered a war of choice on behalf of Israel’(3/3)


























