トランプ大統領の就任式の写真、人を多く見せるよう画像処理されたことが明らかに
2017年1月にワシントンD.C.において、トランプ大統領の就任式が行われたが、より多くの群衆がいるように見せかけるため、当時の写真に画像処理が施されていたことが明らかとなった。
出席者が多くいるよう画像処理
その写真は大統領就任式に出席する人々を捉えたもので、政府機関である国立公園局(NPS)に所属するカメラマンによって撮影されたものだという。
しかしトランプ大統領はその写真を見た後、オバマ元大統領の就任式の写真と比較し、出席者数が少ないとして不満を漏らしていたとか。
そのため撮影したカメラマンが画像を編集。最初に撮影した写真よりも、多くの人を加えていったとされている。
この情報に関する文書は「情報自由法」に基づき、アメリカ内務省の監察総監に請求されて、英紙ガーディアンが正式に入手したものだとされている。
※写真は左が2009年のオバマ元大統領の就任式の模様、右がトランプ大統領の就任式の様子。
Trump had Inauguration Envy…. pic.twitter.com/Xk9X084E2u
— Sho’Nuff Skywalker (@BreakandEnterTV) 2018年9月7日
報道官が写真を「よく見せる」よう要請
もともとトランプ大統領は、就任式後の早朝、NPSの局長であるMichael Reynolds氏に電話し、渡された就任式の写真について不満を漏らしていたとされている。
またその後、ホワイトハウスのスタッフはメディアに対しても、今回の就任式が史上最も多くの人々に視聴され、出席者の数もこれまでより多かったと主張し続けた。
そして今回明らかにされた文書によれば、当時ホワイトハウスの報道官だったショーン・スパイサー氏が、1日を通してNPSに繰り返し電話をかけ、写真を実物よりよく見せるよう求めていたという。
その結果、撮影したカメラマンが人で埋まっていない空白部分に出席者がいるよう、画像処理を施したとされている。
処理後の写真が公開されたかは不明
ただし、画像処理が施された写真が実際に、メディアなどに公開されたのかは確認されていない。
就任式の出席者を捉えた写真はすでにソーシャルメディアを通して広まっており、オバマ前大統領の時の写真よりも、あまりにも出席者が少ないとして比較されてきた。
またトランプ大統領が実際に、画像の加工処理を命じていたのかも明らかにされていない。
確かに出席者が少ないと不満を漏らしてはいたのは事実だが、彼が本当に直接指示していたのかは、今回の文書にも書かれていないという。
また写真を画像処理したカメラマンも、ある役人から写真を「いくらか」編集してほしいと求められたが、その人物が誰なのか、また最終的に誰からの指示だったのかも明らかにしていないそうだ。
今回明らかになった文書は、この問題に関する内務省の最終報告書にも含まれていなかったとされている。(了)
出典元:INDEPENDENT:Trump inauguration photos edited to make crowd look bigger after president intervened, documents reveal(9/6)
出典元:The Guardian:Trump inauguration crowd photos were edited after he intervened(9/6)