「MI6」のスパイがイラン核開発の技術者を密かに英へ入国させていた!
映画『007』でおなじみのイギリス情報機関「MI6」のスパイが、イラン核開発の技術者を密かに入国させていたことが報じられている。
小型ボートで英仏海峡を渡る
その技術者の年齢は47歳とされているが、名前は明らかにされていない。
ただ彼はイラン核開発の情報を持っているとされ、また2012年にイラン核開発のトップ、Mostafa Ahmadi Roshan氏の暗殺計画を手助けした人物とされている。
Roshan氏はその後殺害され、発覚を恐れた技術者は昨年、本国から逃亡。イスラエルの諜報機関「モサド」の手引きにより、トルコへ逃れたという。
さらにその後はMI6などの援助でヨーロッパを縦断し、ついにフランスの港町、カレーの付近に到着。そこから、他の12人の難民に紛れて小型ボートに乗り、英仏海峡(イギリス海峡)を渡り、昨年の大晦日にイギリスのリド(ケント)にたどり着いたそうだ。
CIAとモサドとの共同作戦
情報筋によると、この計画が立てられたのは昨年の10月で、これは「CIA」と「モサド」、そして「MI6」との共同作戦だったという。
だがその技術者の不在は、イラン当局にすぐに知れ渡ることになり、ただちにイスラム革命防衛隊の特別部隊が派遣されたそうだ。
その追っ手を巻いてフランスに到着するも、どうやって技術者をイギリスへ入国させるかといった問題が残されたとか。
入国を気づかれたくなかったイギリス
そもそもイギリスとしてはイランとの核合意を支持しているため、核に関する情報は得たいものの、逃亡を手伝っていることや、自国への入国を悟られたくはない。そのため実際に飛行機に乗せることはできない。
そこで「MI6」のスパイは、英仏海峡を渡ってイギリスへ入国しようとする違法難民に注目。技術者を彼らに紛れ込ませて、小型ボートで海を渡らせることに成功したという。
その後、技術者はアメリカへ送られたようだが、その前に「MI6」は技術者と面会。イランの核開発について何らかの情報を得たとされている。
その面会ではイランは核合意を順守しているようだとの情報がもたらされたそうだが、具体的な内容については明らかにされていない。(了)
出典元:EXPRESS:MI6 use migrant crisis to smuggle Iran nuclear scientist into Britain(2/10)
出典元:MailOnline:MI6 spies ‘smuggled a defecting Iranian nuclear scientist into the UK on a dinghy by using Channel migrant crisis as cover’(2/11)