NZ政府が、近隣諸国にも無料でワクチンを提供する計画を進める
ニュージーランド政府が、自国民のためだけでなく、近隣の島国にも、購入したワクチンを無料で提供することを進めていることが明らかとなった。
さらにワクチンを大量に購入
そもそもニュージーランドは、「ファイザー/ビオンテック」や「ヤンセンファーマ(ベルギー本社)」の新型コロナワクチンをすでに購入することで合意してきたという。
しかし今回、さらにイギリスの「オックスフォード大/アストラゼネカ」や、アメリカのワクチン開発会社「Novavax」の2種類のワクチンを事前購入したそうだ。
「アストラゼネカ」からは760万回分(380万人分)、「Novavax」からは1072万回分(536万人分)のワクチンを、それぞれ入手することになった。
これにより近隣諸国の住民に提供するのに、十分な量のワクチンを確保したことになる。
近隣諸国に無料でワクチン提供
ニュージーランド政府は12月17日、領内の「トケラウ諸島」「クック諸島」「ニウエ」や、近隣諸国の「サモア」「トンガ」「ツバル」などに、無料でワクチンを配布する手続きを前に進めると語ったという。
ジャシンダ・アーダーン首相も、記者会見で次のように述べている。
「これまで、地球全体が同時に全人口に予防接種をしようとしたことはありませんでした。これは数週間ではなく数カ月にわたって継続的に展開されますが、購入前の合意により、安全であることが証明され次第、ニュージーランドはそれを実行できるようになります」
また外務副大臣のAupito William氏も次のように語った。
「憲法上の関係と、ポリネシア全体の医療制度と人と人との密接な関係との強いつながりがあるため、これらの国々を直接支援するのに最適な立場にあります」
Of course, New Zealand has secured enough #Covid19 vaccines for its population of 5 million & for its neighbors in Polynesia & Pacific Islands.
And it will be free. Jacinda Ardern making announcement: pic.twitter.com/BP9abR7e95
— Joyce Karam (@Joyce_Karam) December 17, 2020
オーストラリアと共同で接種も支援
またアーダーン首相によれば、ニュージーランド政府は太平洋の国々でより広く、予防接種の支援をオーストラリアと協力して進めるという。
ニュージーランドは観光を犠牲にしながらも、国境を閉じることにより、新型コロナの感染を低く抑えてきた。
ただ政府は国民に対し、新型コロナのワクチンが国境の封鎖を迅速に緩めるものではない、と呼びかけているそうだ。(了)
出典元:NPR:New Zealand Will Give Free Coronavirus Vaccines To Residents, Neighboring Nations(12/17)
出典元:Good News Network:New Zealand Buys Enough COVID Vaccine for its Pacific Islander Neighbors(12/23)