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新型コロナ対応を巡り英首相に責任論が浮上、元側近が痛烈批判

新型コロナ対応を巡り英首相に責任論が浮上、元側近が痛烈批判
YouTube/ITV News

イギリスでは、これまでの新型コロナウイルスの対応を巡り、ボリス・ジョンソン首相に対する責任論が出ている。

 

「死ぬ必要のない数万人が亡くなった」

 

首相の元側近で、元アドバイザー(上級顧問)であるドミニク・カニンガム氏は先日、議員への証言の場に出席。

 

その席において、同氏は、イギリス国内において新型コロナにより数万人の命が失われたのは、パンデミックの対処を誤った政府の責任であると主張した。

 

そしてジョンソン首相が、科学的なアドバイスを無視し、ロックダウンを遅らせたとして、首相として適任ではなかったと痛烈に批判したという。カニンガム氏は、実際に次のように述べている。

 

「数万人の人々が亡くなった。死ぬ必要がなかったのにだ。真実は、大臣や官僚、私のようなアドバイザーが、このような危機の時に、国民が政府に期待できる水準には到底及ばなかったということです。死ぬ必要もなく亡くなった人々のご家族に対しては、自分自身の過ちも含めて、どれほど申し訳なく思っているか、お伝えしたいと思います」

 

科学者のアドバイスを聞かず、自分で判断

 

一方、ジョンソン首相は、この批判に対して、政府の最優先課題は「命を守ること」だったと主張。

 

しかしカニンガム氏は「ジョンソン首相が自ら新型コロナに感染し、命を落としかけたにも関わらず、昨年3月23日の最初のロックダウンは失敗だったと考えていた」と述べている。

 

また昨年の秋に行われた2回目のロックダウンに対しても、ジョンソン首相は科学者からのアドバイスを聞かず、経済的な理由のために、サーキットブレーカーとしてのロックダウンに反対していたという。

 

さらに首相が何を基準に決断していたのかと問われたカニンガム氏は、「彼はどんなアドバイスも受け取らず、アドバイスを無視するという決断を自分で下しただけだった。内閣は関与していないし、問われてもいなかった」と述べている。

 

その上で「パンデミックの最前線にいる人々は、ライオンがロバに先導されているようなものだ」とも述べている。(了)

 

※カニンガム氏がどういう人物かは、BBCが詳しく解説している。そちらも是非、ご覧いただきたい。

 

出典元:BBC:Dominic Cummings: Thousands died needlessly after Covid mistakes(5/26)

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