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レバノンで大規模な停電が発生、燃料不足で復旧の目途立たず、600万人に影響が続く

レバノンで大規模な停電が発生、燃料不足で復旧の目途立たず、600万人に影響が続く
Twitter/Marwan Matni

経済危機に見舞われている中東のレバノンで、大規模な停電が発生し、人々が不自由な暮らしを強いられている。

 

2つの大きな発電施設が停止

 

レバノンの政府関係者によれば、国内のDeir AmmarとZahraniにある、2つの大きな発電施設が燃料不足のために停止されたという。

 

このため送電網が10月9日から完全に機能を停止してしまったそうだ。実際に国内での発電量は200メガワットを下回り、この量は5000軒分にしかならないそうだ。

 

しかもこの停電が数日後に復旧する可能性も低く、約600万人に影響が出ていると考えられている。ツイッターにも暗い街の様子が投稿されている。

 

外貨不足で燃料を購入できず

 

レバノンは過去18カ月に渡り、経済危機と燃料不足に苦しんできたという。

 

この結果、人口の半数が貧困状態に陥り(78%との指摘もある)、通貨も暴落。政府に対する抗議デモも起きているそうだ。

 

また外貨の不足により、海外のエネルギー供給会社への支払いも困難になっている。

 

住民は自家用発電機でしのぐ

 

多くの住民は自家用のディーゼル発電機を使い、なんとか電気を作り出しているが、発電のコストも高くなっており、全国的な電力不足を補うまでには至っていない。

 

大規模な停電になる前にも、1日2時間だけしか電気が供給されておらず、電力会社も声明で2つの発電所で国内の40%の電力を賄っていたと語っている。

 

レバノンでは2020年8月にベイルートで大規模な爆発事故が起きて以来、政権は総辞職し、政治的には麻痺状態になっているという。

 

実際に前政権が退陣してから、1年以上も政治的な空白が生まれ、今年の9月にNajib Mikati氏が新しい首相に就任したばかりだとされている。(了)

 

出典元:METRO:Lebanon plunged into darkness after country runs out of electricity(10/9)

出典元:BBC:Lebanon left without power as grid shuts down(10/9)

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