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連邦議会襲撃事件の公聴会で、元ホワイトハウスのスタッフが重要証言

連邦議会襲撃事件の公聴会で、元ホワイトハウスのスタッフが重要証言
Twitter/January 6th Committee

2021年1月6日に起きた米連邦議会襲撃事件。今週の火曜日には、この事件を調査するアメリカの下院特別調査委員会で、再び公聴会が開かれ、衝撃的な証言が飛び出した。

 

事件の前後、最中の様子を証言

 

6月28日に開かれた公聴会には、元ホワイトハウス補佐官、キャシディ・ハッチンソン氏が出席し、事件について証言した。

 

トランプ前大統領の最後の首席補佐官であるマーク・メドウズ氏の最側近として働いていたハッチンソン氏は、2020年の大統領選挙をめぐるトランプ氏の心境などを語ったという。

 

また2021年1月6日におきた連邦議会議事堂での暴動の前、最中、その後の出来事について、2時間近く証言したそうだ。

 

Twitter/January 6th Committee

暴徒が武装していたのを知っていた

 

ハッチンソン氏はまず、1月6日の襲撃事件の数日前、上司であるメドウズ氏が、事態は「本当に、本当に悪い方向に向かうかもしれない」と考えていたと証言したという。

 

また事件の朝、トランプ氏がホワイトハウスの近くで演説を行った時、集会に参加していた群衆が武装していたことを、トランプ氏は前もって個人的に知っていたと明らかにした。

 

しかもシークレットサービスが金属探知機を使って、武装した人を会場の外に追いやったことにトランプ氏は腹を立て、金属探知機を撤去するよう求め、会場の警備を緩和しようとしたという。

 

当時トランプ氏は「私は彼らが武器を持っていようが気にしない。彼らは私を襲うために、ここにいるのではないのだから。私の支持者を会場に入れなさい。彼らが会場から連邦議会まで行進してもよい」と語ったそうだ。

 

また演説の後、武装している人がいるにもかかわらず、彼らを連邦議会へ向かせ、トランプ氏も車で一緒に向かおうとしたが、シークレット・サービスに止められた。

 

その際、トランプ氏は「私は大統領だぞ!私を連邦議会へ連れて行け!」と怒鳴り、後部座席から腕を伸ばし、バンドルを掴もうとし、運転していたシークレットサービスと激しく争ったと証言(伝聞)した。

 

ペンス氏を吊るし首にすることに賛成

 

またビル・バー司法長官(当時)が2020年の選挙に広範な不正はなかった、とメデイアのインタビューに答えた後、トランプがランチを壁に投げつけたそうだ。

 

トランプ氏が皿を割ったり、テーブルを投げ倒したりした例は、これだけではなかったという。

 

さらにハッチンソン氏は議事堂の暴徒が当時のマイク・ペンス副大統領を吊るし首にするよう要求した時に、トランプ氏がそれに賛意を示していたとし、メドウズ氏から聞かされたことを証言した。

 

当時、メドウズ氏は「トランプは、マイク・ペンスがそれ(吊るし首)に値すると考えていた。トランプは、彼ら(暴徒)が何も悪いことはしていない、と考えていた」と語ったそうだ。

 

パズルの重要なピースとなる証言

 

もっとも彼女の証言の多くは、上司であるメドウズ氏や同僚などから聞かされた内容が多かったが、そもそもこれまでの公聴会では、パズルの重要なピース、つまり襲撃の数時間前から最中のホワイトハウスの状況について直接説明できる人物の証言が欠けていたという。

 

ハッチンソン氏の今回の証言は、その空白を埋めるものとして注目を集め、トランプ氏にとってはかなり不利なものとなったそうだ。

 

すでに世論調査では、1月6日におけるトランプの行動について、多くのアメリカ国民が不支持を表明しているという。(了)

 

出典元:ABC News:As Trump rails at Cassidy Hutchinson’s Jan. 6 testimony, other aides vouch for her(6/29)

出典元:BBC:Jan 6 hearings: Ex-aide paints devastating picture of Trump(6/29)

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