英ジョンソン首相に抗議して、40人近い大臣、高官、秘書らが一斉辞任
英ジョンソン政権の大臣や高官、秘書ら40人以上が、わずか2日の間に一斉に辞任するという異例の事態になっている。
財務相と保健相の辞任直後に次々と
今月5日、イギリスのリシ・スナーク(Rishi Sunak)財務相とサジド・ジャヴィド(Sajid Javid)保健相が辞任した。
2人はそれぞれツイッターに辞表を公開し、辞任の理由を説明した。ジャヴィド保健相は「この政府で良心的に仕え続けることは、もはやできない」と説明し、ジョンソン首相の不誠実な姿勢を批判している。スナーク財務相は、政府の道徳規範は「打倒する価値がある」ほどに低下していると書いている。
主要な大臣2人が同時に辞めたのは十分にショッキングだったが、その後、5人の閣僚(Kemi Badenoch氏、Neil O’Brien氏、Alex Burghart氏、Lee Rowley氏、Julia Lopez氏)が、連名の書簡で「これ以上首相を信頼することができない」と表明し、辞任した。
それから程なくして、雇用担当相のMims Davies氏、人権等の保護担当大臣であるRachel Maclean氏、輸出・平等担当大臣のMike Freer氏も辞任を表明したが、ジョンソン大統領は強気で、ひるむ様子は見られなかった。
6日時点で40人以上が辞任
イギリスメディアによれば、辞任ラッシュはさらに続き、6日の時点で閣外大臣を含めた15人の大臣、17人の秘書官、3人の貿易特使らなど計40人以上が辞任したとのこと。
このような目に遭ったのは、歴代の首相の中でジョンソン首相だけだそう。「沈む船からネズミが逃げ出すような、容赦ない集団脱出」とメディアは言っている。
SNSではこのことが冗談のネタになっているらしい。だが、事態はもっと深刻で、これをきっかけにジョンソン政権が転覆するかも知れないという見方も出ているそうだ。
今回の辞任ラッシュの直接のきっかけは、与党・保守党幹部の痴漢行為をジョンソン首相が知らないふりをしたことだったが、それ以前から首相は数々の不祥事を指摘されていた。
また最新の情報では、ジョンソン首相は7日、辞意の意向を固めたという。(了)
出典元:Metro:Boris Johnson’s government crumbles after eight more ministers quit in one go(7/6)
出典元:Metro:Boris suffers more resignations in one day than any prime minister in history(7/6)
出典元:BBC News:イギリスで主要閣僚2人が辞任、首相を信頼できずと ジョンソン政権に大きな打撃(7/6)