Switch news

知っておきたい世界のニュース

Metaがカナダでニュース配信を停止へ、政府やメディアは批判

Metaがカナダでニュース配信を停止へ、政府やメディアは批判
Meta

Meta社は8月2日、カナダにおいて、フェイスブックとインスタグラムでのニュース配信を停止すると発表した。

 

ニュース使用料の支払いを義務付ける

 

実はカナダでは先日、IT企業に対し、ニュース使用料の支払いを義務付ける法律、「オンラインニュース法」が議会で可決されたという。

 

この法律は、Googleの親会社である「アルファベット」や「Meta」社のようなプラットフォームに対し、カナダのニュース・メディアとコンテンツに関する商業取引を交渉するよう強制するものだ。

 

しかしMeta社は、そのような取引を拒否。カナダのフェイスブック・ユーザーとインスタグラムのユーザーが、ニュースを閲覧できないようにする手続きを開始したと発表し、今後数週間のうちに、変更が実施される予定だと明らかにした。

 

このような動きは世界的な流れ

 

政府がIT企業にニュースの対価を支払わせようとする法律は、世界的な流れになっているという。

 

実際にオーストラリアでも2021年に同様の法律が成立しており、Googleとフェイスブックがサービスを縮小すると「脅す」きっかけとなった。

 

結局、両社は最終的に、法律の修正が提案された後、オーストラリアのメディア企業と契約を結ぶことに。

 

しかしアメリカのカリフォルニア州でも、同様の法律を検討しており、Meta社は、もしこの法律が成立すれば、同州からサービスを撤退すると脅している。

 

カナダの法律も、オーストラリアの法律と類似しているが、「アルファベット」はカナダの法律が、他の法律よりも広範囲に及ぶと非難している。

 

カナダの大臣「無責任」だと非難

 

Meta社との交渉を担当したカナダの文化遺産大臣であるPascale St-Onge氏は、Meta社の動きを「無責任」だと非難。次のように述べている。

 

「Meta社は、報道機関に正当な報酬を支払う代わりに、ユーザーが良質なローカルニュースにアクセスできないようにしようとしている。われわれは断固として立ち向かいます。結局のところ、政府がカナダ人のためにIT大手に対して立ち上がることができなければ、誰が立ち上がるのだろうか?」

 

カナダの公共放送「CBC」もMeta社の動きを無責任だとし、「市場権力の乱用」だと述べている。(了)

 

出典元:The Guardian:Meta to end news access in Canada over publisher payment law(8/1)

記事が気に入ったら
Switch Newsをフォローしよう!


Return Top