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EUの27カ国首脳、ガザ地区の人々を救うため人道回廊の設置、一時停戦を求める

EUの27カ国首脳、ガザ地区の人々を救うため人道回廊の設置、一時停戦を求める
X_European Commission

EUの首脳会議が10月26日に開かれ、イスラエルと「ハマス」との紛争に関して、各国首脳が宣言を採択するために合意に達した。

 

ガザ地区への砲撃を止めるよう求める

 

欧州理事会首脳会合はベルギーのブリュッセルで開かれ、EUに加盟している27カ国の首脳が、パレスチナ人に食料、水、医薬品を届けるため、ガザ地区への砲撃を止め、人道回廊の設置を求めることで合意した。

 

数時間の討議の末、EUの首脳は、「国際人道法に則り、常にすべての民間人の保護を確保することの重要性を再確認する」「民間人の生命が失われることに遺憾の意を表明する」と宣言したという。

 

またガザの人道状況が悪化していることを懸念し、人道的回廊の設置や、人道的ニーズのための一時停戦(pauses)を含む、措置を求めた。EUの各国首脳が署名を求められる文書には、次のように書かれている。

 

「欧州理事会は、ガザにおける人道的状況の悪化に深刻な懸念を表明し、人道的回廊や一時停戦(pauses)を含むあらゆる必要な手段を通じて、必要な人々に迅速かつ安全で妨げのない人道的アクセスと援助を継続することを求める」

 

 

この会議において、イスラエルの盟友であるドイツを含む3カ国は当初、「人道的一時停戦」という文言が恒久的な停戦を示唆するものであり、イスラエルの自衛権を損なうものだと難色を示していたという。

 

「支援はほとんど届いていない」

 

一方、国連の人道問題担当責任者は、「最善の努力」にもかかわらず、支援(物資)はガザに「ほとんど届いていない」と述べている。

 

SNSに投稿された声明の中で、マーティン・グリフィス氏は、「ガザへの砲撃は、より安全であるはずの地域でさえ、悪化している」とし、「戦争のルールは明確だ。民間人は、どこにいようと、移動するか留まるかを選択しようと、保護され、生き延びるための必需品を手に入れなければならない」と主張した。

 

 

一方、アラブ9カ国の外相が署名した共同声明では、イスラエル軍によるガザ地区の民間人を標的した行為が、国際法違反であると非難した。

 

イスラエル軍の地上部隊がガザ北部へ侵入

 

イスラエル軍は25日の夜にかけて数時間、ガザ地区の北部へ侵入し、攻撃を行ったという。

 

イスラエル軍の歩兵は、戦車や装甲ブルドーザーに支援される形で、数時間にわたる地上戦を行い、「ハマス」の標的を攻撃したそうだ。

 

 

その後、イスラエル軍側は「この作戦は、次の戦闘段階への準備であり、兵士たちはその後、イスラエル領内に戻った」と明らかにした。

 

またイスラエル軍は、「ハマス」によって人質にされている人数が、2人増えて224人になったと発表した。これまでに4人の人質が解放されている。

 

さらにこの人質の中には、54人のタイ人が含まれているという。

 

一方、「ハマス」の軍事部門であるアル・カッサム旅団は、イスラエルの攻撃により、ガザ地区で拘束されていた「ほぼ50人」の人質が死亡したと発表した。(了)

 

出典元:The Guardian:Israel-Hamas war: Aid ‘barely trickling’ into Gaza, says UN humanitarian chief; Gaza health ministry releases names of 7,000 it says have been killed(10/26)

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