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ネッシーの正体が明らかになるか?ネス湖に棲む動植物のDNA検査を開始

ネッシーの正体が明らかになるか?ネス湖に棲む動植物のDNA検査を開始
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イギリス・スコットランドに位置するネス湖といえば、古くから“ネッシー”の目撃情報がたびたび報告されてきたことで知られる。

 

そんなネス湖で“ネッシー”の正体を解明するべく、プロジェクトが動き出している。

 

サンプルのDNAからネッシーの正体を特定

 

この調査を行うのは、ニュージーランド・オタゴ大学のNeil Gemmell教授が率いる国際的なチームだ。

 

調査においては2週間にわたり、ネス湖の水深220メートル地点のサンプルを採取。

 

その中に残された毛や皮膚、鱗などからDNAを抽出し、データベース上に記録された遺伝子と照らし合わせることで、湖に潜む生物が一体何であるか解き明かす、というものだ。

 

Gemmell教授はこれについて「これから数週間で我々が行おうとしていることは、湖内の広範囲においてサンプルを採取すると共にそこからDNAを抽出し、2018年6月にどのような生命体が湖にいるのか解明することだ」と説明する。

 

採取されたサンプルはオーストラリア、デンマーク、フランス、そしてニュージーランドに送られ、分析が行われるという。

 

 

これまでの調査では存在の証拠捉えられず

 

ネッシーといえば未確認生物の代表格として世界中にその名を轟かせてきたが、その目撃情報が最初に伝えられたのはなんと7世紀にまで遡る。

 

これはアダムナンが執筆したアイルランドの聖職者、聖コルンバの伝記内における記述で、それには聖コルンバと“水中の怪獣”との出会いが描かれている。

 

さらにそれから現在まで伝えらえているネッシーの目撃情報は、1000件以上にも及ぶ。

 

中でも最も話題を集めたのが、1934年に撮影された一枚の写真だ。

 

湖面から長い首が突き出た姿を捉えた写真は新聞の一面を飾るほどの話題となり、ネッシーといえばこの写真の姿を思い浮かべる方も多いのではないだろうか。

 

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しかしこの写真については、後におもちゃの潜水艦を用いて撮影したねつ造であったことが明らかとなっている。

 

また謎の真相を探るため、これまでにも幾度にもわたる調査が実施されてきているが、いずれにおいてもネッシーの存在を裏付ける証拠は何ら発見されていない。

 

調査団はネッシーの存在に懐疑的?

 

その正体については複数の仮説が唱えられているが、その一つがネッシーは恐竜が生息していた時代の魚竜や首長竜の生き残りであるというものだ。

 

 

一方懐疑派は、ネッシーの正体はナマズや小型のサメといった巨大な魚ではないか、としている。

 

他方でGemmell教授個人としても、ネッシーの存在には懐疑的なようだ。

 

教授はこの調査において、もしも古代ジュラ紀に生息した魚竜や首長竜といった水中で暮らす爬虫類と類似したDNAが発見されれば、驚きだとしている。

 

また調査チームに参加するデンマーク・自然史博物館のKristine Bohmann氏も、「これはモンスターを発見するようなものではなく、湖に生息する動植物を明らかにするものだ」と強調する。

 

「魚を捕まえに行く代わりに、何が湖にいるのか水からDNAを抽出して明らかにする」

 

調査の結果は来年1月に明らかとなる予定とのことだ。

 

ネス湖のネッシーといえば、これだけ存在が知られているだけに誰もがその真相を知りたいはず。最新の調査で謎が明らかになるのが待ち遠しいばかりだ。(了)

 

出典:The Local Denmark:‘If we don’t find a monster, that doesn’t mean there is no monster’: Danish scientist at Loch Ness(6/4)

出典:Metro:‘Final search’ for the Loch Ness Monster as experts comb the waters for his DNA(6/8)

出典:The Guardian:Scientists to lead DNA hunt for Loch Ness monster(5/23)

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