米軍の極秘ロボット、ファルコンヘビーに搭載され打ち上げられる
昨年、アメリカ軍の極秘ロボットが、スペースX社のロケットに搭載され、打ち上げられた。
ミニ・スペースシャトルの「X-37B」
そのロボットとは、「X-37B」。これはミニ・スペースシャトル(大きさは4分の1)とも呼ばれる宇宙飛行船で、再利用可能とされている。
ただし「X-37B」には誰も乗っておらず、機密実験装置を運ぶと考えられているが、ミッションの内容については、ほとんど明らかにされていない。
「X-37B」は7回目のミッションとして、12月28日に、スペースX社のロケット「ファルコンヘビー」に搭載され、フロリダ州にあるケネディ宇宙センターから打ち上げられた。
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— SpaceX (@SpaceX) December 29, 2023
FALCON HEAVY TRANSITS THE MOON: Tonight’s launch of the USSF-52 mission with seventh mission of the Space Force’s X-37B spaceplane. pic.twitter.com/gvOZSQDVR7
— John Kraus (@johnkrausphotos) December 29, 2023
🚨🚨🚨Update: US Space Force X-37B Secret Space Drone launched into orbit on two year classified mission!!! 🚀🚀🚀 pic.twitter.com/x6tBKUMqZg
— US Civil Defense News (@CaptCoronado) December 29, 2023
Today, we make history. 🚀
Our partners at @SpaceForceDOD, @SpaceX, and #TeamBoeing are preparing for #X37B’s 7th launch. Join us to witness this incredible milestone. pic.twitter.com/5rnQFvtk8j
— Boeing Space (@BoeingSpace) December 29, 2023
NASAの植物実験も行う
アメリカの国防総省は今回のミッションの目的についても明らかにしていないが、米空軍の緊急能力局(rapid capabilities office)は先月、声明を発表し、7回目のミッションでは「将来の宇宙領域認識技術を実験する新しい軌道レジームのテストが含まれる」と述べていた。
また「X-37B」は、植物の種子が宇宙の過酷な放射線環境に長時間さらされた場合、どのような影響を受けるかを研究するNASAの実験も行っているという。
宇宙で作物を栽培できるようになることは、将来の月や火星への長期ミッションにおいて、宇宙飛行士の栄養を維持するのに大きな意味を持つ。
実は今回の打ち上げより2週間前の12月14日にも、中国の「神龍」として知られるロボット宇宙船が、「長征2Fロケット」に搭載され、打ち上げられている。(了)
出典元:The Guardian:US military’s X-37B robot spaceplane blasts off on secret mission aboard SpaceX rocket(12/29)