制御不能になったヨーロッパの人工衛星、地球の大気圏に突入
長い間、地球を回り続けてきた人工衛星が、先日地球の大気圏に突入し、燃え尽きたと見られている。
2011年に退役、軌道から離脱
その人工衛星とは、1995年に打ち上げられた「ERS-2」だ。
ヨーロッパ宇宙機関(ESA)によれば、「ERS-2」はこれまでヨーロッパが開発・打ち上げた中で、最も洗練された「地球観測宇宙船」であり、気候危機に対する私たちの理解に革命をもたらしたという。
この人工衛星は2011年に退役し、別の衛星との衝突の可能性を減らすために、ヨーロッパ宇宙機関は衛星を軌道から離脱させることを決定したそうだ。
そして2月21日の午後5時16分に、「ERS-2」は大気圏に突入。粉々に砕け、大部分が燃え上がり、残骸は下の海に落ちたと考えられている。
ERS-2 spotted! 📸🛰️
The ESA satellite is on a tumbling descent that will lead to its atmospheric reentry and break up this week.
These images of ERS-2 were captured by @heospace for @spacegovuk using cameras on board other satellites.#ERS2reentry pic.twitter.com/GTuubP6apJ
— ESA Operations (@esaoperations) February 19, 2024
大気圏再突入に伴うリスクは低い
この人工衛星は、1日に10km以上のゆっくりとした速度で地球に接近し、最後の数時間には降下速度が急速に増加したという。
そして高度80km付近で衛星が壊れ始め、衛星の大部分は燃え尽きた可能性が高く、破片も長さ数百キロ、幅数十キロの海域に落下したと考えられている。
また放射性物質や有毒なものは含まれておらず、大気圏再突入に伴うリスクも低いと判断されていたそうだ。
現在、現役で活躍する数千の人工衛星と、廃棄された多くの衛星が地球の周りを周回しているが、宇宙空間を確保するために、機能しなくなった衛星の再突入を早めることが奨励されている。(了)
出典元:The Guardian:Uncontrolled European satellite falls to Earth after 30 years in orbit(2/21)