中国で発見された恐竜の足跡、大型のベロキラプトルの可能性
中国で発見された恐竜の足跡に関する研究がすすめられ、大型のベロキラプトルのものである可能性が出てきた。
合計240個の足跡を発見
その足跡の化石は、2020年冬、中国南部の福建省にある町、龍巖の郊外で発見されたという。
足跡は240個もあり、その後アメリカのチャールストン・カレッジの古生物学者であるW. Scott Persons博士などが、調査を進めたそうだ。
そして4月24日には学術誌「iScience」において、研究結果が発表された。その内容によれば1つの足跡の恐竜は、通常のベロキラプトルより大きな「メガラプトル」の可能性があるという。
実際のベロキラプトルは中型犬ほど
そもそも映画『ジュラシック・パーク』の中のベロキラプトルは、身長が約180cmあるように描かれていたが、実際のベロキラプトルは中型犬ほどの大きさで、背の高さは48cm、全長は1m46cmから2mほどだったと考えられている。
しかし今回発見された足跡は、ベロキラプトルの親戚で、通常よりも2~3倍も大きかった可能性があるという。
Scott Persons博士も、通常のベロキラプトルはコヨーテほどの大きさで、今回見つかった足跡の恐竜は、映画に出てきたものと同じ大きさの「メガラプトル」の可能性があると述べている。
またこの足跡の長さは35cmで、よく保存されていたが、実は足の指が2本しかない珍しい状態だったという。
研究チームは、この恐竜を「Fujianipus yingliangi」と名付け、足跡の分析に基づき、全長が約4.6mあったと推測している。(了)
出典元:ABC News:Large fossil footprints point to discovery of new ‘megaraptor’ dinosaur: Study(4/27)