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サハラ砂漠で異常な大雨が発生、9月の平均降水量の5倍の予想

サハラ砂漠で異常な大雨が発生、9月の平均降水量の5倍の予想
flickr_cattan2011

世界で最も乾燥した北アフリカのサハラ砂漠では、今年一部の地域が、滅多にない大雨に襲われているという。

 

一部の地域で平均降水量の5倍か

 

サハラ砂漠は広大で多様性があるため、一部の地域では少量の雨が降ることもある。しかし現在、乾燥した北の地域も含めて、サハラ砂漠の多くの場所が大雨に襲われているそうだ。

 

また一部の地域では洪水にも見舞われており、9月の平均降水量の5倍が予想されているという。

 

まだ正確な原因は明らかになっていないが、科学者らは、今年大西洋でのハリケーン・シーズンが特に静かだったことと関係があるとの見方を示している。

 

熱帯収束帯がサハラ上空へ移動

 

科学者の中には、今回の大雨が自然な気象現象であると指摘する者もいるが、人為的な気候変動の結果であると主張する研究者もいるという。

 

しかしスイス・チューリッヒ連邦工科大学(ETH)の大気学者、Moshe Armon氏は「答えは、おそらくその中間にあるでしょう」と語っている。

 

そもそも通常、ハリケーンの季節には、大気の波がアフリカ西岸から北大西洋に移動し、熱帯収束帯 (ITCZ:赤道低圧帯) と呼ばれる帯に沿って移動するそうだ。

 

そして大西洋上のITCZに沿って西に運ばれた大気の波は、暖かい大西洋の海と合流して、熱帯暴風雨やハリケーンに発展する。

 

しかし今年はハリケーンの発生が少なく、雲や雨を運ぶITCZの一部が、サハラ砂漠北部の上空へ移動しているそうだ。

 

また、サハラ砂漠での異常な多量の雨は、北大西洋と地中海の海水が、例年より暖かいことも影響している可能性がある。

 

そして、もしこれらの降水現象の1つが起き、気象システムがより暖かい海または陸地に移動した場合、大雨の降る可能性が大幅に高まるという。(了)

 

出典元:Livescience:Sahara desert hit by extraordinary rainfall event that could mess with this year’s hurricane season(9/13)

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