ダチョウが砂に頭を埋めるのは本当か?不思議な行動の真実とは?
ダチョウは以前から、脅威に直面すると、砂に頭を埋めると言われてきたが、それは本当なのだろうか?
ローマの博物学者が広めた可能性
実は、この説ついては、初期の百科事典を完成させたローマの博物学者、ガイウス・プリニウス・セクンドゥスによって広められた可能性があるという。
実際、『博物誌』の第10巻では、ダチョウが茂みの中に頭を隠して見えないようにしているとし、次のように書かれていたそうだ。
「ダチョウは、あらゆる物質を分け隔てなく消化できるという、素晴らしい性質を持っているが、彼らの愚かさも同様に注目に値する。なぜなら、彼らの体の残りの部分は非常に大きいにもかかわらず、ダチョウは頭と首を茂みに突っ込んだ時、次のように想像する、これで体全体が隠された、と」
しかしダチョウは体を隠すために、砂や草むらに頭を突っ込んでいるわけではないらしい。
砂や土に浅い穴を掘って産卵
ダチョウはアフリカに生息し、草原やサバンナ、砂漠などのさまざまな生息地に住んでいる。
またサンディエゴ動物園によると、ダチョウは世界最大の鳥で、体重は最大130kg、身長は最大2.7mに成長することもあるという。
さらにダチョウの頭は比較的小さく、遠くからは、頭を埋めているように見えることもあるそうだ。
実はダチョウは巣を作る他の鳥とは異なり、砂や土に浅い穴を掘って産卵し、親鳥は卵を1日に数回、回転させて、確実に暖かく保つと言われている。
またダチョウは、草や、場合によってはネズミやカエル、昆虫などの小動物を探しながら、ほとんどの時間を地面に頭を近づけて過ごすという。
このため、遠目からは、ダチョウが頭を埋めているように見えると考えられている。(了)
出典元:Livescience:Do ostriches really bury their heads in the sand?(11/9)