NASAの火星探査機が、地平線上に現れた巨大な火山を撮影

NASA
NASAの火星探査機「マーズ・オデッセイ」が先日、火星の火山を撮影し、その写真が公開された。
火星で最大級の火山「アルシア山」
火星の周囲を回り、観測を続けている「マーズ・オデッセイ」は5月2日、火山が雲間から顔を出している様子を撮影した。
この火山は、火星で最大級のの1つ「アルシア山(Arsia Mons)」とされている。
「アルシア山」は高さが19km(1万9000m)もあり、このように雲間から顔を覗かす姿が撮影されたのは、今回が初めてとされている。

ISSから見るのと同じ視点
NASAによればこの画像は、宇宙飛行士が国際宇宙ステーション(ISS)から地球を眺めるのと同じ視点で、撮影されたという。
「アルシア山」は火星の赤道付近にあり、他の2つの火山と共にタルシス山脈を形成しているそうだ。

「オデッセイ」は2001年に打ち上げられ、2023年には、火星の高高度からの画像撮影を開始。現在までに稼働し続け、他の惑星を周回するミッションとしては最長の期間を経過しているという。
そしてこの角度から撮影することにより、研究者は火星の雲や塵の層をよりよく観察し、季節ごとの変化を観察できるそうだ。NASAの惑星科学者、マイケル・スミス氏は声明で次のように述べている。
「これらの地平線の画像には、非常に顕著な季節の違いが見られます。これは、火星の大気が時間とともにどのように進化してきたかについての、新たな手がかりを与えてくれます」(了)
出典元:ABC News:Image of giant volcano on Mars captured by NASA orbiter(6/11)