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南米のピューマ、新たな獲物としてペンギンを捕食

南米のピューマ、新たな獲物としてペンギンを捕食
YouTube/EL PAÍS

南米に生息するピューマが獲物としてペンギンを食べており、その事実が研究者らによって確認された。

 

アルゼンチンでピューマの個体数が回復

 

アルゼンチンのパタゴニア地方におけるピューマは約1世紀前、羊飼いらにより駆除され続け、この地域からほぼ姿を消したという。

 

しかし12月17日に「Royal Society Journals」に掲載された研究論文によると、GPSとカメラのデータから、この大型ネコ科動物の個体数が増え、史上最多を記録したことが明らかになったそうだ。

 

研究論文によると、現在のピューマの個体数は100平方キロメートルあたり13.2頭と推定されており、主に海岸沿いに生息しているという。

 

そしてピューマは海岸沿いにいるマゼランペンギンを襲い、食べているそうだ。

 

ピューマが姿を消し、マゼランペンギンが繁栄

 

この地域の頂点捕食者だったピューマは、20世紀初頭、アルゼンチンで羊の牧畜が主要産業の一つであった時代には「害獣」として扱われていたという。

 

羊の牧畜は1908年頃までアルゼンチンの主要産業で、そのためピューマは絶滅寸前まで追い込まれ、この地から姿を消したが、羊の牧畜業はその後、衰退したそうだ。

 

そしてピューマがいなくなったため、マゼランペンギンは海岸沿いに大規模な繁殖コロニーを築くことができたという。

 

しかし研究者が国立公園全体にカメラトラップを設置したところ、ペンギンのコロニー付近でピューマの個体数が極めて多いことがすぐに分かったそうだ。

 

環境保護団体「リワイルド・アルゼンティーナ」の生態学者で、研究論文の共著者であるEmiliano Donadio氏によれば、ペンギンは常に同じ場所にいるので、行動が予測しやすく、ピューマにとって殺すのに大きなエネルギーを費やす必要もないという。

 

ピューマは驚くほど回復力のある種で、北はカナダから南米まで広範囲に生息しているそうだ。(了)

 

出典元:ABC News:Puma populations are on the rise in Patagonia, now targeting penguins as prey(12/17)

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