ギリシャの遺跡から、43万年前の世界最古の木製道具を発見

以前、ギリシャの遺跡から2つの木製の道具が発見され、その研究結果が明らかにされた。
掘削棒や小さな木の道具を発見
それらの木製の道具は、2013年から2019年にかけて、ギリシャ南部のペロポネソス半島にあるMarathousaの遺跡で行われた、発掘調査で発見されたという。
発掘調査では、2015年に掘削棒のような木製の道具が、2018年に用途不明の木の道具が発見され、43万年前のものと推定された。
掘削棒のような道具は、長さが81cmで、片方の端が裂けていた。もう1つの道具は長さが5.7cmで、完全に樹皮が剥がれており、片方の端は丸みを帯び、窪みがあったそうだ。小さい方の道具は、何に使われたか不明だが、石器の製作に使用された可能性があるという。
1月26日付の「PNAS」誌に掲載された研究論文の中で、研究チームは「これらの道具は、これまでに発見された手持ち式の木製道具としては最古であり、この種の道具の使用を少なくとも4万年前まで遡らせる」と指摘している。


ホモ・サピエンスが出現する前の道具
これらの道具は約43万年前、つまりホモ・サピエンスが出現する約13万年前のもので、どの人類種が作ったのかは明らかにされていない。
本研究の筆頭著者で、イギリス・レディング大学の考古学者、アンネミーケ・ミルクス氏は、「Livescience」に対して、次のように語っている。
「(Marathousaの)遺跡からは人骨が見つかっておらず、この時代の人類種については現時点では不明瞭な点があります。ホモ・ハイデルベルゲンシス、あるいは非常に初期のネアンデルタール人だった可能性があります」
またミルクス氏によれば、この遺跡では以前にも石器や骨器が確認されており、今回木製の道具が発見されたことは、初期の人類が様々な素材を使い分けていたことを意味するという。

これらの道具は、湿った土壌に埋もれており、これにより低酸素環境で保存されたと考えられている。
また遺跡からは、ゾウやカバ、シカ、イノシシ、カメ、鳥類、淡水性軟体動物(恐らく貝類)などの遺骸も発見されたという。
木製の道具が使われた当時、ヨーロッパの気候は「極めて寒い氷河期」にあったが、この地域の環境は比較的快適な場所だったと考えられている。
ちなみにアフリカ南部のザンビアで発見された、世界最古の木造建築物の一部はさらに古く、47万6000年前のものと推定されている。(了)
出典元:Livescience:430,000-year-old wooden handheld tools from Greece are the oldest on record — and they predate modern humans(1/29)

























