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中国の医師が手術中に、82才の患者の頭を何度も殴るーーこんな映像が、今月下旬、海外SNSで拡散された。

この出来事があったのは2019年12月だが、これまで映像は公開されていなかった。それを、中国の著名な医師の一人であるAi Fen氏が、最近Weiboに投稿した。

動く患者をパンチ

問題の映像は、中国·広西チワン族自治区貴港市にある眼科専門病院「爱尔眼科」で撮影されたもの。冒頭には、患者（82才女性）の顔の上に屈み込んだ医師が、手術顕微鏡をのぞきながら手術を行う様子が映っている。

その後、患者が「眼が痛い」と言うと、医師は少なくとも3回、素早く患者の頭部を殴る。殴られた患者は足をバタつかせるが、助手が近寄って押さえる。

Weiboに投稿された動画は、中国以外のSNSにも拡散されている。下にあるのはYouTubeに出回っているものだ。

病院はこの件について次のようにコメントした。

局所麻酔で行われたこの手術中、耐えられなかった患者は手を伸ばして自分の目に触れようとした。目の周辺は殺菌されており、そこに手を触れると（手術部位が）細菌感染を起こす恐れがある。医師はそれを防ごうとしたのだ。

医師は事前に患者に対し、「目に触れないように」という説明をしていたそうだ。ただ、その言葉が中国の標準語だったため、地方で暮らす82才の患者には理解できなかったとも言われている。

病院は非を認め約1万円を払う

病院はこの医師を停職処分にし、経営責任者を解雇した、と報じられている。また、被害を受けた患者の息子によれば、病院からの謝罪と、補償金として500人民元（約1万円）の支払いがあったとのこと。

殴られた患者はその当時、額に青あざができ、現在も左目は見えていないそう。ただ、目が見えない理由が殴られたせいかどうかははっきりしない。（了）

出典元：BBC:China: Outrage over doctor punching patient during surgery(12/22)
出典元：New York Post:Video of Chinese doctor punching elderly patient in head during surgery sparks outrage(12/22)