Switch news

知っておきたい世界のニュース

4000年以上も昔のエジプトの墓から猫のミイラなど数十体が発見される

4000年以上も昔のエジプトの墓から猫のミイラなど数十体が発見される
Twitter / Ministry of Antiquities-Arab Republic of Egypt

4000年以上も昔のエジプトの墓地から、猫のミイラなど数十体が発見され注目を集めている。

 

数十体もの猫のミイラが発見される

 

今回、猫のものをはじめとする数十体ものミイラが発見されたのは、古代エジプトの首都メンフィスの埋葬地として知られるサッカラ。

 

この調査においては、これまで発見されていなかった7つの墓を発見。

 

墓では数十にも及ぶ猫のミイラと約100もの木製の猫の像、さらに猫の女神であるバステトに捧げられたものとみられる一体の青銅製の猫の像が見つかったという。

 

ミイラは死後の世界においても存在できるよう、体を保護する目的で作られたもの。一方、この際にはペットや野生動物も死後の世界における交友、あるいは人間を保護するものとしてミイラとされていた。

 

 

珍しいスカラベのミイラまで

 

さらにこれらに加え墓では古代エジプトにおいて神聖視され、“スカラベ”と呼ばれたフンコロガシをミイラとさせたものも発見されている。

 

このスカラベのミイラについてエジプト考古最高評議会のMostafa Waziri氏は、「このスカラベはとてもユニークなものだ」とコメント。

 

スカラベのミイラのうち2つは石灰石によって作られ、スカラベの装飾が施された長方形の石棺の中から発見されており、麻布に包まれており状態も良いという。

 

これについてWaziri氏は「数日前に我々がそれらの棺を発見した際、スカラベの絵が描かれた棺があった」「それらは聞いたことのないものだ」とし、興奮を表している。

 

Photo courtesy of the Ministry of Antiquities

 

猫もスカラベも、古代エジプトにおいては強力な宗教的象徴とみなされていたという。

 

またこれら以外にも墓では金メッキが施されたライオンに牛、ハヤブサなどといった動物の木製の像や、木製の蛇やクロコダイルの像、約1000個ものお守り、筆記用具なども発見されているという。

 

手つかずで残された墓も発見される

 

さらに伝えられるところによると、エジプトの考古学者らは第5王朝(紀元前2498年頃~紀元前2345年頃)の創設者であるウセルカフ王の王墓の一角において、手つかずのものとされる墓をも発見。

 

サッカラにおける発掘調査の指揮を執るMohamed Youssef氏によると、墓の正面部と封印された入り口は損傷を受けていないという。

 

古代エジプトの墓は多くが墓泥棒によって荒らされており、当時のままの状態が残されているものは非常に珍しいという。

 

こちらの墓も数週間以内にも発掘調査を開始させるとして、準備が進められているという。

 

 

今年は初頭から800もの墓が発見されており、またギザ近郊では約4000年ほど前の第6王朝のものとされる墓も初めて発掘調査が行われるなど、古代エジプトの調査においては実りの多い年となっている。

 

今回発見された墓も発掘調査が開始され、新たな発見があるかどうか楽しみだ。(了)

 

出典:Express.co.uk:Egypt: New discovery of ancient mummified creatures found near Pyramid of Giza(11/12)

出典:Deutsche Welle:Mummies of cats, scarabs found in newly discovered Egyptian tombs(11/11)

出典:Egyptian Streets:Cat, Cobra and Scarab Mummies Discovered in Saqqara Tombs(11/11)

出典:Atlanta Journal Constitution:Egypt’s newly discovered tombs hold dozens of mummified cats, 100 animal statues(11/12)

出典:CNN.co.jp:猫のミイラが数十体、珍しいスカラベのミイラも エジプトで発掘(11/11)

記事が気に入ったら
Switch Newsをフォローしよう!


Return Top