人類が見たこともない月の裏側、中国の探査機が初めて着陸に成功
中国の探査機が月の裏側へ初めて着陸することに成功し、その画像が公開された。
まもなく着陸するとの噂
中国国家航天局(China National Space Administration:CNSA)が開発した無人の月面探査機「嫦娥(チャンウ)4号」は、すでに月の軌道上に投入されており、エンジニアは誰も見たことのない月の裏側への着陸準備を進めてきたという。
先日、中国の国営メディアは「嫦娥4号」が近々、月へ落下を始めると発表。このため探査機が、イギリス時間で1月3日の午前中に着陸するのでは、との噂が広がっていたそうだ。
そして当日、国営の中国中央テレビは、日本時間の3日午前11時26分に探査機が月の裏側に着陸したと伝え、その後送られてきた画像が公開された。
プロセスをほとんど公表せず
ただ中国はそこへ到達するまでのプロセスをほとんど明らかにしておらず、着陸する時間や場所も不明のままだった。
このため月の裏側への着陸が成功した時に、初めて中国国家航天局によって発表されると見られていたそうだ。
そして今回、探査機は月の裏にある南極、エイトケン盆地のフォン・カルメン火口に着陸。これから人類で初めてローバーにより、月の裏側を探索することになるという。
下の写真は、着陸地点南側の着陸監視カメラCで撮影した月の裏側の画像。
こちらは、検出器の電源が切れている時にカメラが撮影した画像だとか。
難しいミッションだった
今回の探査では月の裏側の地質や資源を調べるとしており、氷の存在などが直接確認されるのかも注目されているという。
中国はすでに月の表側へ「嫦娥3号」を着陸させることには成功しているが、今回のミッションはかなり難しかったとか。
そもそも通信も、離れた衛星からリレーして地球へ繋ぐのは容易ではないため、今までどのローバーも月の裏側を探索することができなかったと言われている。
中国は将来的には、月の有人探査や月面基地の建設にも意欲を示しているという。(了)
出典元:INDEPENDENT:China about to land Chang’e-4 spacecraft on far side of the moon(1/2)
出典元:NHK:世界初 中国探査機が月裏側に着陸成功 画像も公開(1/3)