火星の表面に隕石が衝突、その痕跡が鮮明にとらえられる
天文学者が火星の表面に、隕石が衝突した痕跡を発見し、注目を集めている。
火星の南部で発見されたクレーター
そのクレーターは2018年の7月から9月にかけて、火星の南極付近の氷河(氷帽)で形作られたばかりだという。
その写真は火星の周回軌道から観察するマーズ・リコネッサンス・オービターに取り付けられた高解像度カメラ(High Resolution Imaging Science Experiment)によってとらえられ、クレーターの周りにも黒いものが飛び散っている様子が鮮明に映っている。
隕石は火星へ衝突後に爆発し、表面をおおっていた薄い氷の層を突き破り、その下にある土が衝撃波によって生まれた風により撒き散らされたと考えられているそうだ。
毎年200個以上の隕石が衝突
もっとも、このような隕石の衝突は、火星では決して珍しいことではないらしい。
2013年の研究によれば、火星では毎年200個以上の隕石が落下して、表面に衝突しているという。
ただし隕石や彗星の欠片の横幅は大抵、1mか2mほどで、作られるクレーターの横幅も3.9
mほどの小さいものとされている。
また毎年200個という割合は、過去数十年に及ぶ調査で確認された新しい248個のクレーターの一部を基に導き出されたそうだ。
地球では滅多に隕石による爆発などが確認されないが、これも大気によって守られているからかもしれない。(了)
出典元:MailOnline:Astronomers spot fresh crater on Mars caused by mysterious impact so powerful it smashed through the planet’s ice cap(1/25)
出典元:The University of Arizona:Impact Near the South Pole(1/22)