直径650mの巨大な小惑星が9月に地球へ最接近、過去には防衛手段について警鐘も
地球に衝突の恐れはないが、かなり大きな小惑星が接近しているとして海外メディアが取り上げている。
9月14日に地球に最接近
その小惑星とは「2000 QW7」と呼ばれる巨大な岩石で、直径は最大で650mになると考えられているという。
これはロンドンにある高層ビル「The Shard(約310m)」よりも約2倍の大きさで、9月14日に地球へ最接近するとみられている。
ただし地球への衝突はないと考えられ、約500万マイル(約805万キロ)離れた地点を時速2万3000kmの速さで通過すると予想されているそうだ。
「防衛する手段を持っていない」
このような小惑星の接近については、以前スペースX社のCEOであるイーロン・マスク氏もツイートしており、その際地球に防衛手段がないことを訴えている。
実際、「アポフィス(エジプトの混沌の神にちなんだ名前)」と呼ばれる小惑星が接近し、NASAがどのような対策をしているかが伝えられた時、マスク氏は次のようにツイートした。
「素晴らしい名前だ。しかしこの小惑星について、心配はいらないだろう。しかし巨大な岩石は、やがて地球に衝突するだろう。そして私たちは、それを防衛する手段を持っていない」
Great name! Wouldn’t worry about this particular one, but a big rock will hit Earth eventually & we currently have no defense. https://t.co/XhY8uoNNax
— Elon Musk (@elonmusk) August 18, 2019
この「アポフィス」と呼ばれる小惑星は直径が340m前後あり、かつてはNASAが地球に衝突すると見ていたが、軌道の再計算を行ったところ、地球から逸れていくことが判明。実際に地球から、1万9000マイル(約3万1000km)離れた地点を通り過ぎていったそうだ。
ただしこの距離は宇宙的視点で見れば、紙一重の長さだと考えられている。
最接近した場合は、表面を観測予定
もっとも小惑星が地球に接近するのは、悪いことばかりではない。
この「アポフィス」は2029年4月13日(金)にも再び地球に最接近する予定だが、その際は光学またはレーダー望遠鏡を駆使し、小惑星の表面を数メートルの範囲で観測できる可能性があるという。
ただしもし、この小惑星がロンドンのような都市に落下した場合、数百万人が消滅し、3マイル(4.8km)に渡る巨大なクレーターができると考えられている。(了)
出典元:METRO:A monster asteroid twice the size of The Shard is heading for Earth(8/23)