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タヒチ沖で損なわれていない、最大級のサンゴ礁を発見

タヒチ沖で損なわれていない、最大級のサンゴ礁を発見
Twitter/UNESCO

南太平洋で、人間によって影響を受けていないサンゴ礁が発見され、注目を集めている。

 

「巨大なバラ」のような形

 

国連教育科学文化機関(UNESCO)によると、このサンゴ礁は南太平洋のフランス領ポリネシア、タヒチ沖の深い地点で最近、発見されたという。

 

このサンゴ礁は2マイル(約3.2km)にもわたって広がり、世界最大級のものの1つで、「巨大なバラ」のような形をしているそうだ。

 

しかもサンゴ礁は手つかずの状態で、発見された深さやクリーンさからも、「非常に珍しい」「驚くべきものだ」とUNESCOは述べている。

 

大量白化現象の影響も受けず

 

これらは、海洋科学者などによりサンゴ礁の地図を作成する世界的な調査遠征の際に見つかったという。

 

実は世界中のサンゴ礁は、気候変動や海洋酸性化などの環境条件の影響を受け、白化現象が広く進んでいるそうだ。

 

白化現象とは、水温上昇によりサンゴが白くなることで、海洋酸性化は大気中の二酸化炭素の影響で水のpHが低下することで起きると考えられている。

 

しかし今回見つかったサンゴ礁は、2019年の大量白化現象の後も無傷のままで、驚くべきことに原始的な状態のまま残されていたという。

 

このサンゴ礁をモデルとして利用

 

調査に当たった非営利研究団体『リビングオーシャンズ財団』の海洋生態学者・Renee Carlton氏は、科学者たちが世界中の浅瀬にあるサンゴ礁の保護に役立てるために、今回発見されたサンゴ礁をモデルとして利用するだろうとし、次のように語っている。

 

「このような発見によって、多くの疑問が生まれ、それに答えることができます。特に、世界中のサンゴ礁の変化の速さを考えると、これほど美しく、原始的なものが発見されたことは、本当にエキサイティングで励みになる発見です」

 

Carlton氏によれば、サンゴ礁は他の多くの生物種に生息地と食料を提供しているため、今後研究者らが発見されたサンゴ礁を取り巻く生物多様性を研究することになるという

 

その後、研究者たちは(危機にあるサンゴ礁の)生存の可能性が向上するかどうかを確認するために、より浅い場所において、今回のサンゴ礁の「モデル(条件)」を再現することになるだろう、とCarlton氏は述べている。(了)

 

 

出典元:ABC News:Discovery of ‘pristine’ coral reef near Tahiti could help save dying coral reefs around the world, scientist says(1/21)

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