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ノミより小さい「カニ・ロボット」を開発:ノースウェスタン大学

ノミより小さい「カニ・ロボット」を開発:ノースウェスタン大学
YouTube/NorthwesternU

アメリカの研究者が超小型のロボットを開発し、その動画などが公開されている。

 

ロボットは幅わずか0.5ミリ

 

そのロボットを開発したのは、アメリカのノースウェスタン大学の技術者たちだ。

 

彼らは、ノミより小さな遠隔操作型歩行ロボットを作り上げたという。

 

そのロボットは、幅がわずか0.5ミリ。小さなカニのような姿をしており、体を曲げたり、ねじったり、這ったり、歩いたり、回ったり、ジャンプしたりできるそうだ。

 

また研究者は、尺取虫、コオロギ、カブトムシに似たミリメートルサイズのロボットも開発したという。

 

この研究成果は5月25日に、学術誌『Science Robotics』に掲載された。

 

合金の形状記憶で運動する

 

今回の開発チームは昨年9月、人類史上最小の飛行構造体である有翼マイクロチップを発表し、それは『Nature』誌の表紙も飾ったという。

 

またこのカニ・ロボットは、複雑なハードウェアや油圧、電気によって動くわけではないようだ。その代わり、体の弾力的な回復力が動力源になるとか、

 

研究者たちは、このロボットを作るために、熱を加えると、記憶した形に変形する形状記憶合金材料を使用。

 

ロボットは、変形した形から記憶された形、そしてまた元の形に戻るというように、ある段階から別の段階へと変化することで、運動機能を発揮するそうだ。

 

レーザー照射で熱せられ、冷却して動く

 

さらに研究者がレーザーをロボットに照射(スキャン・走査)。すると狙った場所が高速で加熱され、冷却すると、ガラスの薄い膜がその部分の形状を弾力的に元へ戻し、動くことになるという。

 

しかもこのように遠隔操作で動かすだけでなく、レーザーの走査方向がロボットの歩く方向を決定することもできるとか。例えば、左から右へスキャンすると、ロボットは右から左へ移動するそうだ。

 

この研究を主導したジョン・A・ロジャーズ氏は「これらの構造体は非常に小さいため、冷却速度が非常に速いのです。実際、これらのロボットのサイズを小さくすることで、より高速に動作させることができます」と語っている。

 

このような研究は、まだ手探りの段階だが、研究者らはこの技術により、狭い空間でも実用的な作業ができるマイクロサイズのロボットの実現に近づくことができると考えている。(了)

 

出典元:Northwestern University:Tiny robotic crab is smallest-ever remote-controlled walking robot(5/25)

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