ジャンプはできるが、着地が下手なカエルが存在していた!その原因とは?
カエルと言えば、ジャンプして捕食者から逃げる生き物と考えられているが、どうやらうまく着地できない種もいるらしい。
ブラジルにいるカボチャヒキガエル
そのカエルとは、ブラジルに生息しているカボチャヒキガエル(Brachycephalus)だ。
このカエルは、鉛筆の先ほどの大きさで、生物学者のリチャード・エスナー氏(フロリダ博物館)がその様子を広範囲に渡って記録してきた。
その結果、ジャンプはできるが、空中で制御不能になり、たいていお尻や背中から着地してしまうことが明らかになった。
100匹をCTスキャンにかけて調査
エスナー氏は、このカエルのこの驚くべき能力の「低さ」を調査。100匹の小さなヒキガエルを、CTスキャンにかけたそうだ。
その結果、着地が下手な理由は、調整に不可欠な器官である内耳の半規管に起因するものだと突き止めた。
実際にカボチャヒキガエルは、脊椎動物の成体の中でも、体の大きさに比べて最も小さな三半規管を持っているという。
足が小さいことも原因か?
内耳、特に三半規管は、頭が回転する時の方向(角度)と速さを感知する役割があるが、エスナー氏はCBCニュースに次のように語っている。
「これ(方向と速さ)は、カエルが着陸の準備をする際に重要な情報なのです。そして我々は、彼らの三半規管がとても小さくなってしまったので、その情報を利用するのに十分な感度がないと考えています」
またCBCニュースが他のカエルの専門家に聞いたところによれば、このヒキガエルの小さな後ろ足、あるいは足の指の数が少ないことも着地の難しさを説明できるかもしれないという。
ジャンプが苦手となると、捕食者にすぐに食べられてしまうと思われるが、カボチャヒキガエルは超猛毒で、鮮やかな色で敵に狙うのを思いとどまらせているという。(了)
出典元:Good News Network:Watch These Fascinating Toads That Can Jump Like Champs but Can’t Land on Their Tiny Feet(6/24)
出典元:CBC:Scientists are fascinated by this itty bitty frog that’s extremely bad at jumping(6/23)