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イタリアで目撃された「バレンタインの火球」、隕石が民家のバルコニーに落下

イタリアで目撃された「バレンタインの火球」、隕石が民家のバルコニーに落下
Twitter/Sky & Telescope

先日、イタリアで目撃された火球が隕石となって落下し、民家のバルコニーで回収された。

 

イタリア南部上空で目撃される

 

その流れ星は2月14日にイタリア南部のプーリア州や、バジリカータ州の上空で目撃され、「バレンタインの火球」と呼ばれていたそうだ。

 

そして3日後、バジリカータ州の町、マテラ郊外にあるロシニョーレさんの住宅のバルコニーで、隕石の破片が発見されたという。

 

その家の兄弟であるジャンフランコさんとピノさんは、太陽電池パネルの点検をしていた時、パネルとタイルが破損し、バルコニーに灰色の破片が散らばっているのに気付いたそうだ。ジャンフランコさんは、次のように語っている。

 

「私は当時、家にいなかったのですが、母が地下室にいて、大きな音を聞いたんです。母は心配しましたが、その日は風が強かったので、木の枝が倒れたのだろうと思っていました。まさか隕石だったとは、予想もしていませんでした」

 

Twitter/PRISMA

「宇宙から直接採取したかのよう」

 

この火球は、イタリアの天体物理学研究所が運営するプロジェクト「プリズマ」の監視カメラで観測されており、専門家は隕石の落下地点を追跡することができたという。

 

そしてこれまでに70グラム以上の隕石の破片が集められ、最終的には博物館に展示される予定だとか。

 

Twitter/PRISMA

 

隕石を回収するためマテラへ向かった「プリズマ」の代表、カルメロ・ファルコ氏は、次のように話している。

 

「地球には多くの隕石が衝突しますが、マテラで起きた出来事で珍しいのは、隕石がきれいな物体の表面に落ちたため、汚染されていないことです。(略)砂のように柔らかいこの物質は、土や水に触れていないため、非常に純粋で、まるで宇宙から直接採取したかのようです」

 

マテラは古代の「石の町」として知られており、ドメニコ・ベナルディ市長も「宇宙からの岩石の破片が、石の町に落ちてきたなんて、信じられないことです」と述べている。

 

この隕石には、発見したジャンフランコさんとピノさんの名前が付けられる予定だという。(了)

 

出典元:The Guardian:Fragments of ‘Valentine’s fireball’ meteorite fall in southern Italy(2/19)

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