豪で「トラップ・ドア・スパイダー」の仲間を発見、新種と判明
オーストラリアで、研究者により珍しいクモの仲間が発見され、新種として命名された。
「トラップ・ドア・スパイダー」の仲間
そのクモのオスは、クイーンズランド州中部にある「Brigalow Belt」と呼ばれる半乾燥森林地帯で発見されたという。
このクモは「トラップ・ドア・スパイダー(トタテグモ)」の仲間で、発見したクイーンズランド博物館などの研究者により新種だと判明した。
オスは「ハニーレッド」と呼ばれる赤茶色をし、メスはより濃い茶色をしているそうだ。(下の写真がオスになる)
このクモは研究者らにより、ラテン語の多様性や偉大さを意味する「Euoplos dignitas」と名付けられた。(下がメスとなる)
オスは最大3cm、メスは5cmに成長
実は「Euoplos dignitas」は、20世紀初めに州内のモントやアイズボールドといった町の近くで最初に見つかっていたが、その後研究が行われず、無名種のままとなっていたという。
また「トラップ・ドア・スパイダー」は巣穴を作り、その巣穴の入口に葉っぱなどで蓋を付け、昆虫などの獲物を捕食する習性を持つそうだ。
この種は、クイーンズランド州にのみ生息し、通常の大きさは約1.5cm。オスは最大3cmにまで成長し、メスは20年以上生き、最大5cmも成長すると言われている。
ただ「トラップ・ドア・スパイダー」の生息地の多くは、土地の伐採により失われており、絶滅危惧種になる可能性が高いと研究者は語っている。
実際に2021年5月に3日間かけて行われた調査では、数百メートルの道路脇の縁に1つの個体群が見つかっただけで、生息地のほとんどは農業や家畜のために切り開かれていたという。
もっとも世界にはもっと大きなクモがおり、世界最大とされる「ゴライアス・バードイーター」は、体長約13cm、脚長約30cmで、食器皿よりも大きいそうだ。(了)
※CNNでも詳しく報じられている。そちらも是非、参考にしていただきたい。
出典元:INDEPENDENT:New giant species of spider that makes trapdoors discovered in Australia(3/23)
出典元:ABC.net:‘Rare and giant’ trapdoor spider species, Euoplos dignitas, discovered in Brigalow Belt(3/20)