NASAの探査機「ジュノー」が、木星で神秘的な緑の光をとらえる
NASAの探査機が、木星の渦の中にある不思議な緑色の輝きを撮影することに成功した。
2020年12月30日に撮影
その探査機とは、2016年に木星に到着した「ジュノー」だ。
探査機「ジュノー」は2020年12月30日、31回目のフライバイをして木星に接近。その際、木星の表面に渦を巻く雲や、緑色の光を撮影することに成功した。
撮影した当時、「ジュノー」は、雲の頂上から約3万2000キロメートル上空にいたという。
木星では極付近で雷が発生
実はこの緑の光は稲妻で、「ジュノー」はこの時、木星の北極付近でこれを撮影したそうだ。
NASAによれば、地球では稲妻が、水蒸気の雲から発生し、赤道付近で多く見られるが、木星ではアンモニア水溶液を含む雲から発生する可能性があり、極付近で多く見ることができるという。
この写真は、探査機の機器「JunoCam」からの生データを使用したもので、市民科学者のKevin M. Gill氏が2022年に最終的に画像を作成したそうだ。
「ジュノー」の周回軌道は、時間の経過とともに木星に近づいているため、今後数ヶ月の間に木星の夜側を通過し、このガスに覆われた惑星で雷を観察する機会が増えることになるという。
「ジュノー」はこれまで50回以上フライバイし、木星の衛星「エウロパ」と「ガニメデ」「イオ」にも接近しており、今年の12月と来年の2月には「イオ」の表面から1500km以内にまで接近するそうだ。(了)
出典元:CBS:Green lightning bolt on Jupiter captured by NASA spacecraft(6/19)
出典元:NASA:NASA’s Juno Mission Captures Lightning On Jupiter(6/16)