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「男は狩り、女は採集」は間違い?女性も積極的に狩りをしていた!

「男は狩り、女は採集」は間違い?女性も積極的に狩りをしていた!
flickr_Andreas Øverland

長い間、男性は狩猟を、女性は採集をしてきたと考えられてきたが、新たな研究により、狩猟採集文化圏では男女ともに狩猟に長けていたことが明らかになった。

 

過去100年間の論文などを調査

 

国際的な科学者チームは、北米やアフリカ、オーストラリア、アジアを含む世界中の63の狩猟採集社会と、女性ハンターの埋葬に焦点を当て、過去100年間に発表された数十の学術論文から抽出されたデータを調査したという。

 

その結果、狩猟採集コミュニティのうち、79%に狩猟をする女性が含まれており、母親になっても狩猟する立場は変わらなかったそうだ。

 

シアトル・パシフィック大学の教授で、今回の研究の共著者であるカーラ・ウォール・シェフラー氏は、次のように述べている。

 

「女性たちは、さまざまな異なった道具を持って出かけていました。実際、世界中で彼女たちは、非常に多様な道具を持っていました。そのため、もし彼女たちが動物を見かけたら、それを殺したでしょう。私たちはグループの大半で、狩りをする女性について示されていたことに、驚かされました。それ(女性が狩りをすることについて)には、明確なタブーは一切ありませんでした」

 

PLOS One

意図的に狩猟へ出かけていた

 

また研究者たちは、女性の狩猟遠征の70%以上が「意図的なもの」であったことに注目。

 

つまり、このことは女性が、植物の採集など他の作業をしているときに動物に遭遇して狩りをするのではなく、意図的に肉を求めて狩猟に出かけていたことを意味していたという。

 

シェフラー氏は、次のように述べている。

 

「これらの女性ハンターのほとんどは、意図的に狩猟を行い、明確に動物を狩りに出かけていたのです。単なる場当たり的なものではないことに驚きました。彼女たちのコミュニティの誰もが、彼女たちが狩りに行くことを知っていましたし、それが彼女たちの仕事だったのです」

 

大物狩りのハンターの半分が女性

 

しかもシェフラー氏によれば、女性ハンターは鳥やウサギのような小さな獲物だけを狩ったり、罠にかけたりしていたわけではなかったという。

 

むしろ、アメリカ大陸での大物狩りに関しては、男性ハンターと同等で、シカやヘラジカなどの大型動物を対象とするハンターの約50%を、女性が占めていたそうだ。

 

この研究結果は、6月28日に学術誌「PLOS One」において発表された。(了)

 

出典元:Livescience:Men hunt and women gather? Large analysis says the long-held idea is flat-out wrong(6/29)

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