北朝鮮との軍事境界線を眺めながらコーヒーを、スターバックスが新店舗オープン
韓国ー北朝鮮の軍事境界線すぐ近くに、スターバックスの新店舗がオープンした。両国軍が向き合う地帯を眺めながらコーヒーを楽しみたいーーそんな観光客が集まっているそうだ。
軍検問所を通って入店
海外メディアによれば、その店舗は11月29日にオープンしたという。当日は何百人もの客が集まったそう。40ほどある客席は、北朝鮮に面した窓に向いている。
場所は、ソウルから30マイル(約48km)ほど北の金浦市近く、軍事境界線から1マイル(約1.6km)足らずの所にある愛妓峰(エギボン)平和生態公園内の展望台の中だ。
愛妓峰平和生態公園は、「平和」の文字とは裏腹に、民間人出入統制区域にある。入場するには軍の検問をパスしなければならず、身分証なしにはスターバックスにも入店できないことになる。
また、この辺り一帯は韓半島唯一の南北共同利用水域で、約1マイル(約1.6km)先には北朝鮮の町、開豊(Kaepung)がある。よく晴れた日には、展望台の望遠鏡でそこの住人の姿が見えるそうだ。
🇰🇷🇰🇵 Starbucks with a view of North Korea was opened in South Korea.
The coffee shop is located 1,5 km from the border. Visitors can see North Korea’s Songaksan Mountain & a village in Kaepung County. About 40 people came to the opening. pic.twitter.com/y5tMDZ3XrB— Roberto (@UniqueMongolia) November 29, 2024
軍事境界線の施設を観光スポットに
金浦市に住む48才のBaek Hea-soonさんは、スターバックス新店舗オープンの日に来店した客の1人。メディアの取材を受けて、「この美味しいコーヒーを北朝鮮の人たちと一緒に飲めればいいな、と思います」と言う。
金浦市のKim Byung-soo市長は、スターバックスが軍事境界エリアの「暗く陰鬱な」イメージを塗り替えてくれることを期待し、メディアにこう話している。
「この地域は、安全で平和な観光地になることができます。若々しく、明るく、温かみのある、国際的にも注目を集める観光地になれるのです」
同市がスターバックスの出店を許可したのは、境界線付近の施設を観光スポットに変える試みの一つだそう。資本主義の代表的ブランドであるスターバックスは、朝鮮半島の強固なセキュリティの象徴であるとのこと。(了)
出典元:Metro:Starbucks opens café overlooking one of the world’s most heavily armed borders(11/30)
出典元:AP:Customers at this Starbucks can sip coffee and observe a quiet North Korean village(11/29)
出典元:Visit Korea:愛妓峰平和生態公園(애기봉평화생태공원)