隅田川を走ったジッパー型ボートが面白いと海外で話題に
訂正:以前、この作品が「DESIGNART TOKYO 2020」に出品されたとお伝えしましたが、正しくは墨田区で開催されたアートプロジェクト「隅田川 森羅万象 墨に夢」での出品となります。ご関係者の方々にはご迷惑をおかけしました。お詫びして、訂正させていただきます。
10月下旬から今月の始めにかけて東京墨田区で開催された、アートプロジェクト「隅田川 森羅万象 墨に夢」。
そこに、誰もが知っているジッパーの金具を模したボートが出品され、海外のアート系メディアで評判になっている。
川面を開くジッパー
「ファスナーの船/Zip-Fastener Ship」と名付けられたそのボートは全長9メートル。銀色に塗られた船体は、ジッパー/ファスナーを開け閉めするときに引っ張る金具とそっくりに作られている。
それだけなら単なる巨大ジッパー金具だが、これが水面を行き来するとさらに面白いことになる。ボートの後ろに航跡が出来、地球表面に本当にジッパーがあるように見えてくる。
飛行機に乗った時に得たアイディア
これを作ったアーティストの鈴木康広さんは、身の回りの事物を鋭い目で観察することからアイディアを得たようだ。作品紹介の特設サイトにこう書かれている。
「ファスナーの船」は、アーティストの鈴木康広が飛行機の窓から東京湾を見下ろしたときに、海を進む船と航跡がファスナーで海(地球)を開いているように見えたことから着想したものです。
「隅田川 森羅万象 墨に夢」でこのボートは、「Opening the River」というタイトルのインスタレーションとして、10月31日から11月8日までの9日間、隅田川の吾妻橋—桜橋間を往復した。
また、この作品(インスタレーション)が実現できたのには、新型コロナウイルスの感染拡大で隅田川を往来する船がほとんどなくなったことも関係があったそう。特設サイトにこう説明されている。
昨今のコロナ禍で、隅田川には、これまでにない水面の静寂が訪れました。鈴木はこの状況になって初めて、川の水面に細やかに現れている「今」に気づいたと言います。悠々と流れる隅田川に目を向けると、空を映してきらめく水面に、船が立てた波しぶきによってかたちを変えつつ、たゆたう水の姿を見つけられます。
海外メディアは「鈴木康広が有名な隅田川のジッパーを外した」(designboom)、「ジッパーボートが波を作品にした」(Ecns)、「ファスナー型の日本の船が水面を2つに割った」(Yanko Design)といった見出しで紹介している。(了)
出典元:boredpanda:Shaped Like A Zip Fastener, This 9-Meter-Long Ship Looks Like It’s Opening Tokyo’s Sumida River(11/17)
出典元:Odditycentral:Boat Shaped Like Giant Zip Puller Looks Like It’s Opening the Water(11/17)