スイス警察、“トランプを殺せ”と掲げた人物の捜査に乗り出す
スイス・ベルンの警察は、同地で13日に行われたデモにおいて、「トランプを殺せ」と記された横断幕を掲げた人物の捜査に乗り出した。
核兵器のボタンと共に“トランプを殺せ”と記された横断幕
スイスの首都で13日に行われたデモは、ダボスで開催される世界経済フォーラムの場をトランプ氏が訪れることに対し、抗議の意を表するため行われたもの。これには数百名もの市民が参加したという。
スイスの報道機関SDAが伝えるところによると、この際一人のデモ参加者が「トランプを自らの兵器で殺せ」という文字と共に、トランプ氏と核兵器のボタンが描かれた横断幕を掲げていたという。
有罪となれば最長禁錮3年の刑に
これに対しベルンの警察は、刑法259条に基づき公衆を扇動した罪により、横断幕を掲げた人物の捜査を開始。仮に容疑者が逮捕され、有罪となった場合には、最大で3年の懲役刑が課される可能性があるとか。
ベルン州警察のスポークスマンがSDAに語ったところによると、捜査を開始するにあたり、今回の事例が刑法259条の侵害に当たるか否か、検察への確認を済ませているという。
13日のデモは暴動等もなく、終始平和裡に行われた。また参加者を現場で逮捕すればデモがエスカレートする可能性があったとの理由から、参加者のその場での逮捕は行われなかったという。
#inners #maddow
Smile and say cheese is what you do when you see this picture of how the Swiss will greet Trump's arrival at #Davos. pic.twitter.com/c6zqbcLOhd— harleyb (@harleyb11) January 24, 2018
多くの抗議にスイス在住米国人による謝罪も
今月23日から26日までダボスで行われた世界経済フォーラムの期間には、これ以外にも多くのデモがスイス各地で開催された。
このような状況に対し、チューリヒではスイス在住のアメリカ人らにより、スイス国民に向けたイベントも開催。「現アメリカ政府は世界中に悪影響を及ぼしている」として、謝罪している。
一方でベルンでは昨年3月にも、類似した事例によりデモ参加者の捜査が行われている。
この際には、クルド人のデモ参加者がトルコ大統領のエルドアン氏に抗議する意味で、「エルドアンを殺せ」と記されたプラカードを掲げたといい、捜査は現在も継続中だそうだ。(了)
出典元:The Local Switzerland:Police investigate protestors over ‘Kill Trump’ placard(1/19)
出典元:The Local Switzerland:Anti-Trump protest in Swiss capital ahead of Davos visit(1/14)