スウェーデンで最も呪われた家、恐ろしい実態にゴーストバスターズが挑む
スウェーデンで“最も取り憑かれた家”として知られる建物の実態が明らかになり、話題を集めている。
様々な道具を駆使して呪われた家を調査
スウェーデンで最も“取り憑かれた家”としてその実態が明らかとなったのは、北部の小さな村のBorgvattnetに位置する家、Spökprästgårdenだ。
今回家の調査を行ったのは、スウェーデン初の“お化け退治”グループとして2014年に設立された「LaxTon Ghost」。
同グループではお化け退治のための道具として、暗視装置や熱感知装置、撮影装置、電磁流量計、さらには周囲の動きに反応して音楽を奏でるという独自開発の装置“パラノーマル・ミュージック・ボックス(PMB)”などを使用。
これらの道具により、近くに幽霊がいることを感知できるというわけだ。
スウェーデンのゴースト・バスターズ、LaxTon Ghostとは?
LaxTon Ghostの創設者の一人、Tony Martinsson氏は、幽霊への関心とグループ設立の経緯について、幼少期の体験に基づくものであると説明する。
「全ては1988年のキルナ(スウェーデン最北部に位置する町)で、クリスマスイブにいとこの家が火事に遭ったことから始まった」と語るMartinsson氏。
この火事により、当時11歳であったPeterくんと5歳であったJohannaちゃんが亡くなった。
しかしMartinsson氏によると、この後からMartinsson氏の周囲では不可思議な現象が起きるようになったという。
このような過去を持つMartinsson氏らによって創設された同グループは、現在では9万人ものサブスクライバーを有す。
さらにYouTubeでも800万回もの再生回数を誇り、お化け退治グループとしては成功を集めているようだ。
子供の声や勝手に扉が開く等の現象を報告
そんなLaxTon Ghostによって調査が行われることとなった“スウェーデンで最も取り憑かれた家”、Spökprästgårdenは1876年の建設だ。
その後、家には1973年までの間、主として牧師が居住。
その最後の住人となったのはErik Lindgren氏で、1945年から1973年まで暮らしたという。
しかし、彼が居住していた間に家では不可思議な現象が発生するようになったそうだ。
「Erikは家で説明不可能な経験を数多くしたんだ」というMartinsson氏。
主な現象としては、誰かに見られているような感覚から子供の声、誰もいないのに扉が開く、といったものがあったという。
またLindgren氏がこのような話を伝えるにつれ、Spökprästgårdenの存在は次第に広く知られるようになり、“牧師の幽霊屋敷”として人々が足を運ぶようになったとのことだ。
難航を極めた調査
このようなSpökprästgårdenでの調査は、難航を極めたようだ。
総勢4名のチームで行われたLaxTon Ghostによる調査では、チームがSpökprästgårdenに24時間滞在。
その間チームの全員がめまいや吐き気、頭痛に襲われ、さらには皆が「自分たちが何者かを分かっている誰かがいる」という強い感覚を覚えたという。
またそのため、チームは幾度にもわたり家の中から外へと撤退せざるを得なくなったそうだ。
ソファに見えない何者かが座っていた?
それでは実際に、今回の調査中にどのような現象が発生したのだろうか。
Martinsson氏らのチームは、これまで複数回にわたり、いるはずのない人が座っていた、との目撃談が聞かれているソファの調査について説明。
チームは独自開発装置であるPMBをソファに向けて設置。その後数時間は特に何も起こらなかったという。
しかし、その後チームはPMBから聞こえてくるかすかな音に気付く。
慌ててソファのある2階へと駆け上がると、部屋の空気がそれ以前とは完全に異なったものとなっていることに気付いたという。
その後もPMBからの音は続いていたため、Martinsson氏は「誰かソファに座っているのか」と問いかける。
するとPMBからのメロディがはっきりしたものとなったという。
これについて氏は「あの夜、我々が何か知的なエネルギーと交流を持ったということは明らかだ」としている。
Martinsson氏を呼ぶ声が!?
それだけではない。
問題のソファがある部屋に、チームはラジオを用いて異界からの言葉を伝達することができる“SB7”という装置も設置。
すると、装置を通じて3度の“バン”といった音が聞こえた後に、なんと装置が「Tony Martinsson」と言ったというのだ。
この音はMartinsson氏だけではなく、その場にいたもう一人のメンバーも耳にしたという。
さすがのMartinsson氏もこれには戦慄したというが、それでも彼は「それは非常に興奮する興味深い体験で、忘れることはないよ」と話す。
Spökprästgårdenで怪奇現象が起こる理由とは
家には他にも“青の部屋”や“黄色の部屋”、などと呼ばれる部屋があり、いずれの部屋においても人の姿が見えたり声が聞こえたりすることがあるという。
しかし、Spökprästgårdenではなぜこのように説明不可能な現象が多発しているのだろうか。
これについてMartinsson氏はこう説明する。
「これには子持ちの女性の話がある。女性は結婚していなかったにも関わらず子供を持っていたことを非常に恥じており、そのため子供を殺してしまった。その子供は家の隅のどこかに埋められているという。そのため子供と女性の両方の泣き声が聞こえるんだ」
ちなみにSpökprästgårdenには一般客でも宿泊することが可能なようだ。
勇気のある方は家の謎を解き明かすべく、旅のついでに一泊されてみてもいかがだろうか。(了)
※写真は2016年に行われた調査でのものを使用。
出典:The Local Sweden:‘The room went completely static’: Living in one of Sweden’s most haunted houses(7/26)