デンマーク政府、オーガニック農業支援のため国費を投入することが明らかに
化学的に合成された肥料や農薬を使用せずに、作物を作るオーガニック農法(有機農業)。これを支援するためデンマーク政府が、国費を投入することが明らかとなった。
195億円もの額を投入
この計画では、オーガニック農法を選択する農家の数を増やすため、政府が彼らの転換を支援。
2018年から2019年にかけ11億クローネ、日本円にして約195億円以上もの額を投入するという。
一方、デンマーク政府がオーガニック農法に言及するのはこれが初めてではない。
デンマーク政府は、2015年にもこれに関する計画を発表。そこでは、2020年までに2007年水準でオーガニック農法を2倍まで普及させるとしている。
The organic success in Denmark attracts attention abroad. Recently @OrganicDenmark visited the British parliament https://t.co/L0T4Jjq85P pic.twitter.com/0QLAZQ8Xbl
— Organic Denmark (@OrganicDenmark) October 18, 2017
世界でも最も大きなオーガニック製品市場を持つデンマーク
しかしなぜこれほどの額の国費が、この農法普及のために投入されることとなったのか。
そこにはデンマークならではの事情がある。
デンマークの環境・食糧相を務めるEsben Lunde Larsen 氏は、「デンマークの消費者におけるオーガニック製品の需要は非常に高い」と指摘する。
さらにLarsen 氏いわく、デンマーク国内における食品市場は既に10%以上がオーガニック製品であるとのこと。世界と比べてもオーガニック製品の国内市場は最も大きなものとなっているという。
Coop Denmark opens organic Irma Store in Copenhagen https://t.co/cnm8pfRdNx #denmark #copenhagen #foodretail #supermarket #retailnews #retail #shopopening #expansion #europe pic.twitter.com/72ztsM21Dx
— retailp (@retail_p) February 15, 2018
世界市場をも見据えるデンマーク
一方、オーガニック製品の販売先としてデンマークが見据えるのは国内だけに限らない。
「輸出について、我々は中産階級が増加し(オーガニック製品の)需要が増加してきているところを見据えている」とするLarsen 氏。
さらに氏は輸出先として中国を候補にも挙げている。
近年日本でも人気が出つつあるオーガニック製品。環境にやさしい農法として、デンマークを筆頭にさらに普及していくのが楽しみだ。(了)
出典:The Local Denmark:Denmark’s government to spend a billion on organic farming(4/12)
出典:EcoWatch:Will Denmark Become the World’s First 100% Organic Country? (2016/1/30)