30年ぶりに世界気象機関が、波のような雲を新種として正式に承認
「世界気象デー」の3月23日、波のようにうねる雲が新しい種類として認められ、International Cloud Atlas(国際雲図帳)に正式に登録された。
●荒れた波のように見える新しい雲
その雲とは「アスペラトゥス波状雲」。雲の分類や基準を示したInternational Cloud Atlasには次のように記述されたという。
「それは雲底の局部的な波によって特徴づけられる。また他の細かな要素としては、表面が滑らかで斑になり、時として鋭く尖った部分が垂れている点が挙げられる。そのため下からのぞくと、荒々しい海面のように見える」
Dark and Brooding #Asperitas over Northants #UK yesterday https://t.co/31VTEKlBg5 Thanks to @JoLucyKelly #StormHour pic.twitter.com/voYyOvqW2X
— #StormHour (@StormHour) 2016年8月28日
Atlasとは世界気象機関(WMO)が発行する学術資料で、雲の分類や基準などを示しているという。19世紀の後半に初版が発行され、それ以来気象関係者をトレーニングするために活用されてきたそうだ。
●イギリス人の愛好家グループが提案
この「アスペラトゥス波状雲」の珍しさに最初に気づいたのは、イギリスで活動する気象愛好家グループの「Cloud Appreciation Society」。
CNNによれば彼らはアイオワ州東部の街、Cedar Rapidsで撮影されたこの雲の画像を最初に受け取ったという。
そして数年後に、メンバーらはこれを新しい雲としてAtlasの中に含めるよう提案。そして今回、彼らの意見が取り入れられ、正式に登録された。
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— Aaron (@aafowl) 2015年8月5日
●30年も更新されていなかった
しかしAtlasに新しいタイプの雲が加わるのは非常に珍しいようだ。
実際に世界気象機関は1987年以来、30年間もAtlasを更新していないという。
同機関のウェブサイトでは「これは昔ながらの『市民の科学』の代表例です。当時は一般市民による観察が行われてきました。そして今やそれがスマートフォンやインターネットによって可能となり、多くの公式な分類システムの発展に役立ってきたのです」と述べている。(了)
出展元:CNN:Look! Up in the sky! It’s a new kind of cloud(3/23)