EU本部前広場に4500足の靴!市民グループがパレスチナの惨状を訴える
混乱状態が続くパレスチナ。イスラエルとの紛争により犠牲となるパレスチナ人が後を絶たない中、市民活動グループがEU本部前に4500足の靴を並べ、抗議活動を行ったのが話題となっている。
EU本部前に並ぶ4500足の靴
今月28日(月)、ベルギー・ブリュッセルのEU本部前の広場に4500足の靴が並べられた。
これは、過去10年に犠牲となったパレスチナ人の数を表しているという。
今回の抗議活動を行ったのは「Avaaz」というコミュニティグループ。世界中の様々な問題解決の為、オンラインでキャンペーンを呼び掛けている。当ウェブサイトによると、コミュニティ参加者は194カ国から4600万人に及ぶという。
当日、EU本部ではパレスチナのガザ問題を含めた会議が開かれており、EUの外務大臣らがこれに出席するのに合わせたキャンペーンとなった。
靴は全てヨーロッパ内で寄付されたものだという。
PHOTOS: Ahead of the EU Foreign Affairs Council meeting, Avaaz is bringing over 4,500 pairs of shoes, one pair for every life lost in the Israel/Palestine conflict in the last decade, in front of where ministers enter the building https://t.co/TcmannIS3L #PalestinianLivesMatter pic.twitter.com/K3odOcfSQI
— Avaaz Media Team (@Avaaz_News) May 28, 2018
市民らによる政府への働きかけが目的
「Avaaz」のキャンペーンリーダーであるChristoph Schott氏は、次のように話している。
「イスラエル政府の暴力からパレスチナ人を守るよう、EU諸国政府に訴えるのが目的です。」
「我々ヨーロッパの市民は、私たちの政府に、1つのはっきりとしたメッセージを持っています。『パレスチナ人の生活は我々にとって大きな問題であり、また彼らもあなた方にとって重要な問題とみなされるのを必要としている』と。」
「最大の貿易相手国、また政治的同盟国として、イスラエルのネタニヤフ政権に暴力を止めさせるよう明確なサインを送るのは、私たちの道義的責任です。」
https://www.facebook.com/ajplusenglish/videos/1208418885966283/
過去10年で4500人以上の犠牲者
国連人道問題調整事務所(UN OCHA)とイスラエルの情報機関によると、2008年のガザ紛争以来、4500人以上の人々が亡くなっているという。
しかし、これに対し「Avaaz」は、国連の公平な調査をイスラエルと米国が妨害した為、正確な統計数は不明だと述べている。
このように並べられている靴を見ると、犠牲者の多さに驚愕せざるを得ない。罪の無い人々が犠牲となっている現状、各国の政府関係者には彼らの声が届いたのだろうか。(了)
出典:euronews:4,500 pairs of shoes displayed near EU building over Palestinian deaths (5/28)