イスラエルの刑務所でパレスチナ人への拷問や虐待、「アムネスティ」が報告
国際人権NGOの「アムネスティ・インターナショナル」は、イスラエルの刑務所で、パレスチナ人に対し、拷問などが行われていると報告した。
パレスチナ人の男女を、恣意的に逮捕
「アムネスティ・インターナショナル」によれば、10月7日の「ハマス」による越境攻撃以来、すでにイスラエル軍が、2200人以上のパレスチナ人の男女を、恣意的に逮捕してきたという。
そして釈放されたパレスチナ人や人権弁護士の証言、またビデオや画像により、「過去4週間、イスラエル軍によって、いくつかの形態の拷問や虐待が行われた」と報告した。
これらの行為には、激しい殴打や、頭を下げさせたり、床にひざまずかせたり、イスラエルの歌を歌わせたりするなど、拘束された人に屈辱を与えるものも含まれていたそうだ。
「アムネスティ・インターナショナル」の中東・北アフリカ地域局長であるヘバ・モラエフ氏は、声明で次のように述べている。
「先月から、私たちはイスラエルによる行政拘禁(起訴も裁判も行われず、無期限に更新できる制度)の活用が、大幅に急増しているのを目撃しています。それは10月7日の前にも、すでに過去20年間で最高水準に達していました。行政拘禁は、イスラエルがパレスチナ人に対する隔離政策を強制するための、主要なツールの1つです」
子供への殴打や性暴力も
また子供の権利保護を目的に活動しているNGOの「セーブ・ザ・チルドレン」も、すでに今年の初めに、イスラエルにより拘束された子供たちが、身体的及び精神的な虐待を受けていることを報告していた。
「セーブ・ザ・チルドレン」によれば、拘束された子供たちの86%が殴打され、69%が全裸検査を受けているという。
また報告書によると、42%は逮捕時に銃撃による傷や骨折などの負傷を負い、中には性暴力を受けたたり、狭い檻に入れられている子供の報告もあるそうだ。
さらに詳しくは、「アムネスティ・インターナショナル」のサイトをご覧いただきたい。(了)
出典元」The Guardian:Israel-Hamas war live: Red Cross confirms exchange of 17 Hamas hostages and 19 Palestinians detained in Israeli prisons(11/26)
参考:アムネスティ・インターナショナル:イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ:パレスチナ人被拘禁者に対する拷問 拘束急増の中で(11/21)